今日は海から内陸へ。
■もちろん晴れてます
これまた6時起床。
当然空は快晴、昨日に増してのツーリング日和になりそうだ。
服装は昨日とほぼ同じ。風が相変わらずなので1枚増量は継続中。「よ~し、今日も走るぞ~」
★
宿のおばさんに挨拶しての出発は7時。
「飯だ飯だ~」と気仙沼港へ向かい昨日の屋台街に…ありゃ?
店が開いていない。駐車場も閑散としていてすぐオープンになる気配も無い。
「6:30~」の張り紙は昨日のままだし、今日は休日だから客も見込めるはずなのだけれど。
掃除していた方がいたので聞いてみたが、「まだ開かないんじゃないかなぁ?」とのこと。
う~む、これは残念。朝食はともかくとして、なら昨日のうちに何か買っておくんだったな。
ま、晴れていれば大抵のことは気になりませんけどね
んじゃまコンビニでもと走り出す県道26
ポタポタ走っていたら唐突に前方に現れたのが大きな船舶。ああ、これがあの船か。
すぐ先にあった仮設コンビニへと入り、船を仰ぎ見ながらパンと缶コーヒーで朝食を済ませる。
★
さてこの先、県道26をそのまま走って唐桑半島の先まで行きたかったのだけれど、気づくと国道45との合流地点へと出てしまっていた。
明らかに行き過ぎなのだけれど、ここまでそれらしい道路標識は見あたらなかった。
ならばとスマホのGPSをオン。電波の届かなかった北海道とは異なりここではしっかりと現在地を確認することが出来た。
「なるほど、交差点2本手前を曲がればよかったのね」
物理地図(本)好きの俺だけど、文明の利器って奴も時には活用してやらないとねぇ。
…と、停まった場所ではボタン桜が満開でした
★
県道26号
山を越えて岬の先端まで出るこのルート、最初はちゃんとした2車線道路だったが峠入ると急に道が細くなった。
車線は1~1.5。くねくねと曲がりくねり、しかも結構な斜度で高度を上げていく。
※ま、普段走ってる栃木の山の中も似た様な感じだけど。
セロー的にはなかなか快適な道といえる。
馬力が無いので上りはきついのだけれど(それでも今日は荷物が軽いので楽)曲がりこんだヘアピンをリーンアウトできゅんきゅん曲がっていくのは実に楽しい。但しタイヤがタイヤなので無理は禁物。
「あ~ここ、軽量ハイパワーのモタードとかで走ったら気持ち良いだろうなー」
結構な上りです
それにしてもメジャールートのはずなのにこんなに細くていいんだろうか?と悩みながら更に先へ。
道は軒先を通ったり路地へ入ったりと忙しい。標識がないので適当に曲がったら海辺へ出て行き止まりになったりもする。
そして唐突にぽこんと2車線の立派な道路へと出た。
こちらには立派な道路標識があったので確認。おお、これが県道239か。ってことは基本的には間違ってはいなかったわけだな。
※後から考えると先のルート、一部迂回路だったのかもしれない。
★
半島の先端「御崎」へと出る道は尾根筋を通る快適ルートだった。民家も相応にあるが見晴らしが良い。
大きな鳥居を潜った先にある駐車場にセローを停め、案内板を覗く。うん、本当の先端まではちょい歩くみたいだけど行ってみるかな。
「先端」とか「灯台」とかには惹かれますよね
林の中の小道は柔らかな小枝が敷き詰められていて歩きやすかった。
期待していた灯台はちょいショボめ(というか観光向けでないというか)でがっかりしながら先へ進んだのだが…「うわー、綺麗だなここ」
見下ろす太平洋、下には岩、上には樹木という間違いのない配置。画に描いたような「岬の先端」だった。
逆光ですいません
一番良い場所にベンチがあったので景色を眺めながら一休み。
「ああ、海って広いねぇ」(しみじみ)
日差しは優しく林の影なので風も穏やか。家から1時間圏内にあったらコーヒーセット持って通う場所だなぁ。
★
その先の歩道はぐるりと岬を一周するコース。
ちょい開けた場所で下を覗き込み、股間をきゅんとさせてみる。
ずっとこんな景色ですから
この半島(の先)は宮城県にも関わらず黒潮のおかげで意外にも暖かいとか。
ボタンツバキが名物らしく、ここでも(この時期でも)咲き誇っていた。
この町(唐桑町)の花にもなっているみたいです
★
「やっぱ岬はいいね!」と出発。少し戻った場所にあるのが「巨釜」と言う場所、ここも岬だし寄ってみよう。
先の御崎は数台の車&観光客がいたがこちらは閑散としていた。
だが海沿いの広場から眺める海の綺麗さは同じ。「海って広いねぇ」(しみじみ2)
景勝「折石」
これ、モノリスか下に埋まっているロボットの角とかに違いないと思う
こういうところでぼ~っとしていると「ツーリングは晴れが一番」をひしひしと感しさせられる。空がどんよりとしていたら印象は全く違ったことだろう。
※それはそれでまた味が、という意見もある(笑)
★
県道239から国道45復帰、北上。
大理石海岸という看板を見つけたのでえいやとセローを突っ込ませる。
細い路地を入っていってそれらしい駐車場へと出たのだけれど、肝心の大理石海岸へと繋がる(であろう)遊歩道は通行禁止になっていた。
先の岬のような高台はともかく、海岸沿いの施設は元どおりというわけにはいかないようだ。
残念無念
★
右手に海を見ながらR45継続。
気温は15度、昨日に比べるとずいぶん温かい。だが風が強いのは同様で装備的には昨日のままで正解だった様子。
★
ぐっと内側に入り込んだ海岸線をなぞって陸前高田。
左手高台に見えるお寺では、何かのお祭りらしく車が多数停まっていた。
桜も見ごろの様子、セローを停めてちょい休憩。
上まで行ってみれば良かったかな?
その先、見渡す限りの平地(と建設中の堤防)は以前港だった場所だろう。
そして海沿いに見えたのが例の一本松だ。
駐車場があったのでセローを乗り入れてみる。
休日のせいもあるのだろうが、駐車場は結構な混雑だった。一本松の近くまでは徒歩で行くのだが既に大勢の人が歩いている。
ちょい離れた場所から木(既に"木"ではないのだろうけれど)を眺めてみる。
この木を記念碑的なものとして残す事(それも結構な費用をかけて)には賛否両論があるのだろうけれど、今、これだけ多数の人を呼び寄せることが出来ている。
俺はこれだけでも意味があったように思うのだ。将来的なことを別にして、この現在の状況だけでも。
★
十数台のツーリンググループと入れ替わりに駐車場を出る。
そういえば今回のツーリング、昨日の防災センターにせよ船にせよこの松にせよ、下調べなしで気ままに走っているのに出会えたというのも興味深いところだ。「こりゃぁあれかな、何かに呼ばれてるのかな?」
★
「碁石海岸」へ向かって県道38
追い越しできない細い道を周囲を観察しながら(?)自転車並みの速度で走る他府県ナンバーの自動車に前を塞がれいらいらしそうになり、道端の自販機前にセローを停めて冷たいお茶を喉に流し込む。
慌てない慌てない、一休み一休み。
そしてそのおかげで(?)4方向全部同じ県道という珍しい標識に気づいたりもする。
全部38号
ちなみに画像の白いポツポツは風に舞う桜の花びらです
碁石海岸は結構な人出だった。
広めの駐車場も半分近く埋っている。これまた十台程のツーリンググループがいたがこちらはこれから出発する様子だった。
岬までは先ほど同様にちょい歩く。
「ああ、海が岩が…(再)」
ちなみにページトップの画像も碁石海岸
★
崖の上でたっぷり風に吹かれた後、出発したのが11時過ぎ。(そう、まだ午前中なんです)
朝はコンビニだったし、ちょい早いけど飯にしようかな。
食堂ないかなーとポタポタ走っていたら、国道45沿いに「カキ」の文字を見つけて急停止する。
土産物屋付属の食堂だがカキが食べられるらしい。よし、んじゃここにしよう。
開店直後らしく席には待たずに座れた。とは言ってもテーブルは数個しかないので先客との相席になる。
何故数個しかないかと言うと、テーブルというのが巨大な鉄板が付いた奴だから。
もちろんこれは焼きガキ用。食べ放題の時に牡蠣を山積みにして焼く(蒸す?)のだ。(要予約とのこと)
そして
隣のテーブルでは若者グループがその食べ放題チャレンジ中。いや~、若さっていいねぇ…
山積みですな
「さーて、おっさんとしてはどうするかなー」と悩む。
もちろん焼き牡蠣は外せないのだけれどそれだけではちょい寂しい。「カキご飯」ってのがあるからこれも付けようか、500円だから食べすぎって量にはならないだろうし。
そして先に運ばれてきたカキご飯の量に驚く。(←お約束)
いや、量にと言うかセットか。丼の牡蠣ご飯も多いのだけれど、他にカキの身入りの汁物、それに煮物と漬物って、これ普通に1000円以上取れるセットでしょう。
見たままの味です
もちろん焼き牡蠣に関しては語ることなし。
実は俺、生カキというのは苦手なのだ。代わりにこの火の入ったカキ(焼き・揚げ・蒸し等々)は大好物。くー、こんなに旨いなら食べ放題も……いやいやいや。
#でも一度、西の方(広島とか)のカキ小屋ってのも試してみたいんだよな。
うはうは食べている最中にも来客多数。
店主の「すいません、ちょっとお時間かかります」の声にあきらめて帰る人も出る程だ。何気に入ったけどここ、結構有名な店なのかもしれない。
※そのとおり、あとで調べたら有名店でした。
★
出発は12時過ぎ。
大船渡の港の先から川の土手を走ってみる。
相変わらずの青空、風の強さも変わらず。
R45へ戻り、大船渡三陸道(無料)へと乗り込んでみる。
もしかしてこの高速、昨日降りた石巻からずっと繋がっているんだろうか?
※残念ながら繋がっていませんでした。このあたりのみR45のバイパスとしてに開通させた様子。
もう一度R45に復帰しての後、入ろうと思っていた県道209(これまた岬を一周できる)を見逃してしまう。
気づいたのは向こう側(出口にしようと思っていた側)の看板で。
うー、これから逆走して回るのも悔しいし先へ走るか…
ここへ来てまた気温が下がってくる。
電光掲示板に依れば11~12度というあたり。但しそれなりの装備なのと、何より走行速度が低いので寒く感じることはない。
釜石にて給油。ここもまだまだなのは他と同様。
これまでの街のような更地ではなく、立派だったであろうコンクリートビルディングが多数残っているのが印象的だった。
いろいろ考えながら県道35。ここから内陸に向かうことになる。
昨日今日と走った宮城・岩手の海岸線とはここでお別れ。「綺麗な海を見せてくれてありがとう、また来るからなぁ~」
★
さて、次の目的地は「遠野」だ。
遠野物語とか柳田國男とかに特に思いいれがあるわけではないのだけれど、一度は立ち寄ってみたかった町。
「何故?」と聞かれれば「主として妖怪的に」とでも答えておこう。
県道35の40kmはあっという間だった。
風は相変わらず強く気温も低めをキープ。道は広かったり細かったり空いてたり前を塞がれたり。
それでもセローでぱたぱた走るのが実に楽しい。
細い峠道をきゅんきゅん回るのが面白いのは午前中同様だが、何より乗っている本人が慌てていない(海沿いを見終わって安心した)というのが一番の理由かもしれない。
快適な川沿いのワィンディングロードでした
★
14時過ぎ、R283との交差点のコンビニで甘いもの休憩。そういえば仮設でないコンビニって久しぶりに見たな。
わき道を経由して一旦R340まで北上する。
遠野の街道沿いにはいろいろ石碑が立っているらしいので見て回るとしよう。
これは大槌街道跡の石碑、新旧混じっていますけどね
バイク雑誌のバックナンバーを参考にぐるぐると見て回る。
遠野って山の中のイメージがあったのだけれど、ごく平地に広がっているんだな…
※周りを囲んでいる山にはまた別のもの(?)があるんだろうけど。
とか考えながら休憩したり
R283へ戻ろうとして、新しいバイパスが出来ていて驚かされる。(だから2006年の地図じゃダメだって)
旧道へと回って…さて、さすがにカッパ淵は外すわけにはいかないな。
★
駐車場にセローを停めてのカッパ淵訪問。
こちらは結構な人出だった。休日だからか家族連れ多数。う~む、これだとカッパも出て来辛いだろうな。
※…と考えていたら、まったく同じ事を隣で父親が小学生の息子に淡々と語っていた。
大人は「普通の小川じゃん」とか言ってはいけません
今日は釣れなさそうです
ピーマンも食べるんですかね?
駐車場まで戻ったら、せっかくなので土産物屋でちょい買い物。
「う~、”ここでしか買えません”ってコピーはやっぱ強いよなぁ…」
近くにあるのが伝承園
遠野民話とか曲がり屋とかオシラサマとか、遠野観光のメジャースポットなのがけれど…俺は入場せずに併設の休憩処でおやつ休みを気取ってみる。
囲炉裏端で頂くのは「がんづき」
さっきコンビニでシュークリーム食べたばかりだけど、これはまぁ洋と和の競演というかなんというか…
コーヒーにも合いますよ
伝承園前にある安全太郎は子供が夜泣きするレベル
★
16時出発。日が傾いて気温が更に下がってくる。
川沿いのR283をまったり走る。
北上へ抜けるメインルートだけに交通量はやや多め、バイクも目立つ。
気持ちが良いので少々遠回り。R283から県道178へと入り、田瀬ダムの脇を「ダムだ!」と走ってみたりする。
その先、国道107は道端に水仙が植えられている場所多数。
街の花とかなのだろうか?黄色と白が目に鮮やかだった。
丁度季節だったようで
うひょうひょ走っていて一旦見過ごした後、「今のはなんだ?」と振り返ったのがこの木。
見た目そのまま「矢印の木」と命名。
よ~し、さすがにこれは俺がパイオニア…と思ったのに、帰ってから調べたら既にそのまんまの名前で呼んで(書いてる)いる人がいたりして。orz
考えることは皆同じなんですねぇ
★
北上の宿への到着は18時前。
屋根下にバイクを停めて一安心。
あ~、でもこの辺り食べる処なさそうだなー。まぁ昼にたっぷり食べたし、おやつも食べたし、夜は軽くコンビニ飯(+缶ビール)でも悪くないか…
★
■本日の走行距離:260km
■本日の教訓:1日の走行距離はこれくらいが丁度良い。北海道は別として。
■ ご注意 ■
ツーリングレポート中の数値・金額・時間・時刻等の表記は、特に記載のない限りツーリング当時のものであり、現在とは異なる可能性があります。
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