やっぱツーリングは晴れでないとねぇ。
■出かけましょう
6時起床。
窓から見える空は予報どおりの上天気、だけど…「なんか寒そうなんだよな」
★
ここまできっちり、それはもうきっちり働いたおかげで今年のゴールデンウィークもしっかり休めることとなった。
それではと2泊3日で軽く東北を回ってくる事にして……とか書いてはいるけれど、実
は宿の予約をしたのは出かける前々日だったりするんだよね。
※いや、せっかく泊りがけで出かけるんだから晴れるのがはっきりしてからにしたいじゃないですか。
ワードローブ(という名の木の棒)に吊るされたウエア類の前でううむと悩む。
いつものゴールデンウイークツーリングは、VMAXなら革ジャン、セローなら3シーズン+α。
でも今日は冬ジャケットにしておこうか。着るもので迷った時には寒い方に合わせるの
が基本なわけだし。
ちなみにこの冬ジャケ、VMAXでも使うセミロングの真冬用のではなく、大昔に買ったショートタイプのもの。
表皮は紫外線焼けしているし正直あまり綺麗なものではないのだけれど、その分気軽に使えるので冬場のちょい乗り(河原散歩とか)の事とかに重宝しているのだ。
※調べたら買ったのは1998年らしい。うははは、うちのHP作った年と同じだわ。物持ちいいという
かホント丈夫だなこれ。
出発は7時前。空は予報どおりの素晴らしい青色。
郊外では水が張られた水田が綺麗、今日は絶好の田植え日和だろう。
農家の皆様お疲れさまです
そして東北道へと上がって気づく。「あ、やっぱ寒い~!」
一般道をとことこ走っている時には気づかなかったのだが、高速で多少ペースを上げたら急に体が冷えてきた。
電光表示板には「気温10度」の文字。そしていつの間にか北風がびゅうびゅうと吹き荒んでいる。その強さは路肩の吹流しを真横にするほどだ。
ただでさえ軽量のセロー、加えて今日はリアにいつもの大バッグを積んでいる。
これが重しになるならまだしも、宿泊のツーリングなので中はスカスカ。きっと絶好の風受けになっているに違いない。
「怖いよー、バイク流れるよー、そして寒いよー」と走る。
うー、古いとはいえまがりなりにも冬ジャケ着ててこれだから、3シーズンジャケットとかだったら凍
えてたぞコレ。
※下半身は防風ジーンズのみだけれど、例によってニーシンパッドがいい感じの風除けに。
★
走る高速道路はゴールデンウィークとは言うもののまだまだ混雑は少ない様子。もちろん空いてはいないが渋滞するほどでもない。
速度はいつものとおり100km/hプラスマイナス。
これは大型トラックとほぼ同じペース。ゆっくり追いついて一生懸命追い越す、もしくはその逆になるのだけれど、これだけ風が強いとあまり無理はしたくな
い。
追いついた大型車の後ろにつけて一休み。「光と影の境に消えていったはるかな地平線も瞼に浮かんでまいります……スリップストリーム」
「やっぱ城達也版がしっくりくるよなー」とか考えながら8:00過ぎ、安積PA着。
もはや定番と化したトン汁定食を取りに行くと、おばちゃんが「ご飯足りる?もっと大盛りにもできるよ」と言ってくれた。
ありがとうおばちゃん、でも俺最近運動不足でまた体重がさ…(気をつけよう気をつけよう)
飯をわしわし食い、食後にコーヒーを飲んでようやく体が温まる。
今日は「冬ジャケなんだし」と安心してウインドストッパー的なものは持ってきていないのだけれど、せめてインナーに1枚追加しておこう。あと首周りには
バンダナを巻いてっと。
その先、気温は変わらぬものの先の追加装備でずいぶん楽になった。
体感温度さえなんとかなれば、風はともかく天気は最高なので実に気持ちが良い。
★
10時過ぎ菅生SA、給油。
給油量はリザーブちょい手前と予定どおり。トラタイヤじゃなければあと+5km/Lはいけるはずなんだけど。
この辺りは少し雲が出てました
さてと考える。ここからどう走ろうか?
今日の目的地は気仙沼だ。このまま東北道を北上してもいいのだけれどそれでは
あまりに芸が無い。そして何より現地まで海が見られない。
「やっぱ手前から海沿いだよな」
東北道を東へ分岐、仙台南部道路から仙台東部道路。
この辺りは以前のツーリングでも走った場所、そして 実はそれ以外にも何回か来ている場所でもある。
増えてきた交通量にペースはゆっくりに。高台の道路から眺める海側の土地は相変わらずの感じだ。ところどころ水があって「水田復活か?」と思ったけれ
ど、どうやら雨水が溜まっているだけのようだった。
その先、三陸自動車道に乗り換えての松島~石巻付近も以前と同様だった。それでもあちこちで工事が行われており、新しい建物・施設が増えていた。
「うん、まだまだ先は長いけど少しずつ、だよな」
★
地図上では石巻までになっていた三陸道だけれど、実際はその先まだまだ続いていた。
無料だから走り続けてもいいのだけれど、この先は内陸部へと入ってしまう(はず)適当なところで降りて予定通り東へ走り海へと出ることにしよう。
「それにしてもアレだよなー、やっぱ2006年の地図とは変わってるんだなー」(北海道でと同じ
セリフ)
相変わらずの猛烈な風に煽られながら一般道へと降り、道の駅上品(じょうぼん)の郷へ入ったのが11:30。
ありゃ?二輪車用駐車場が見当たらないぞ?んじゃトイレだけ使ってとっとと出るか。
仕方がないので隅の方に
北上川沿いを東へ走る。
道路が通る川の堤防もそこここで工事中。橋も新設なのか架け替えなのか工事箇所多数、路面もまだ新しい。
出来上がると綺麗になるんでしょうね
12時丁度、海沿いのR398へと出る。「わーい海だ海だ」
この辺りはリアス式海岸。名所・景勝地も多いとのこと。
急ぐ旅じゃなし、あちこちゆっくり見て回りますかね。
周辺のソメイヨシノはそろそろ終わり
(風が強くてピント合わず)
★
まずはと寄ってみたのが「神割崎」
2つに割れた断崖は駐車場からも見えるのだけれど、せっかくなので降りてみる。
おお、結構迫力あるわ。地震で地盤沈下したらしいけど、そのせいで迫力も上がっているのかな。
見物人も相応に
引き潮時じゃなければ更に迫力が?
注意しましょう
有名景勝地以外でも景色は良好。
誰もいないコンクリート桟橋(?)を見つけたのでセローでそろそろと行ってみたりする。
Uターンが怖い怖い…
「さぁ飯だ飯だ!」と食堂を探す。
地元の屋台街でもあれば…と探したのだけれどみつからず。なのでちょい高台のレストランに入ってみる。
オーダーは海鮮丼。価格、量、味共に合格レベル。うん、ごちそうさまでした。
盛り方はさりげないけど具がたっぷり
南三陸町の街中を通る国道45は工事車両で結構な混雑だった。
ゆるゆると走り、例の防災センター跡を見つけて遠くから一礼してみる。
そしてこの国道45号、ところどころに「ここから先が津波が来た場所です」の
標識が立てられているのだけれど、これが思いのほか高い場所にあってびっくりさせられる。
海沿いはともかく、ぐるり山間へ回った場所にもあるのだから。
StartとEndの看板あり
こいのぼりが沢山立っていて立ち止まったら、その先に商店街を見つけたのでセ ローを停めてみる。
ちょいと買い物をして、ついでにアイスを買う。
こいのぼりを眺めながらセローに跨ってアイスを食べる。「あ~、風が強いとこいのぼりも元気だわ」
しまった、撮影の角度が…
なかなかに盛況でしたよ
★
国道45から県道225号、泊崎半島。
ここもそこここで工事中。地図どおり走ることは叶わなかったが真っ青な海を眺 めながらパタパタ走るのは楽しかった。
海も空も青くてねぇ
15時過ぎ、道の駅大谷海岸。
新しい建物だなと思ったら、この直売センターはなんと昨日(4/27)にオープンだっ
たらしい。
昔は気仙沼線の駅も兼ねていたらしい。裏手には線路が残っているが、残念な事に途中から砂に埋もれてしまっている。
これまた結構な人出でした
線路手前(左手)のアスファルトには白くSTATIONの文字
国道45をちょいと走って岩井岬。駐車場は決して広くないが、セローなら停め る場所に困ることは無い。
高台の岬をゆっくりと歩く。松林を抜けると目の前が急に広がった。「うっはー見晴らしいいなー」
残念ながら「潮を吹く岩」は見られず
見晴らし最高
家族連れで賑わう海岸減りを眺めながら一休み。
そういえば断崖絶壁と降りられる海辺の両方のある岬って珍しいんじゃないだろうか?
やっと風も落ち着いてきましたしね
龍の松
ちなみに上の画像、「この角度から見ると龍そっくりだよなぁ、名物にできそうだよなぁ、こりゃぁ俺がパイオニアかぁ?」とか考えていたのに、帰っ
てきてから調べたら既にそのものズバリの名前がついていて専用サイトまでできていまし
たとさ。
※でもまぁ、なんの前提知識もなしに気づいた俺偉い。(と自分を慰める)
★
この先、気仙沼まではあっという間だった。
とりあえず今夜泊まる宿の位置を確認して…あれ?(後述)
どうだったかな?と首を捻りながらぐるり一回りした後、港を覗きに行ってみる。
気仙沼港へは2006年に隼で訪れているが、その時の記
憶と一致する景色は少ない。
かろうじて食事をした旧センターの建物がそれとわかる程度だった。
以前の面影のなくなった港にセローを停めて海を眺めてみる。
ゆっくり港へ入ってきたフェリーが次第に近づいてきてそのまま道路に接岸、車
を下ろし始めた時には驚かされた。
そうか、ここからは大島へのフェリーが出てるんだよな。次来たときには渡ってみようかな…
こんなところで下ろせるんですね
フェリー乗り場(というかなんというか)のすぐ近くには屋台街が。
宿からちょい離れているので夕飯を食べに来るわけにはいけないのだけれど、一軒の店の窓に「朝 飯はじめました、6:30~」の張り紙があった。「あ、んじゃ明日朝来ようっと」
食べ物屋と土産物屋が十数軒入ってます
市内で給油しての宿着は17:30
そして先の予感が確信に変わる。「やっぱここ、隼で来た時に泊まった宿だわ」
予約した時にはまったく気づかなかっのだけれど確かに同じ宿。ずいぶん変わったらしく周囲の風景に見覚えは無いのだけれど、バイクを停める場所は 確かに前回と同じだった。
セローに施錠、ぽんぽんとシートを叩いて部屋に上がり、落ち着いて荷物を解いて…という程の荷物は無し。
夜はすぐ近くの屋台村というか屋台マンション(?)でラーメンを啜る。
野菜たっぷりでちょい辛味のスープも旨かった。
帰りにビールを1本買って部屋へ戻って本日の業務は終了。さぁて寝るか、まだ19時だ けれどな!
☆
■本日の走行距離:410km
■本日の教訓:晴れてこそのツーリング
■ ご注意 ■
ツーリングレポート中の数値・金額・時間・時刻等の表記は、特に記載のない限りツーリング当時のものであり、現在とは異なる可能性があります。
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