それはもう素晴らしい青空で。なお爆走はしていません。
■行かなきゃいけないと思ってました
「日光の林道へ行くんですがどうですか?」というお誘いが入ったのは、5/3に千葉で渋滞にハマっている最中だった。
誘い主はふくろうさん。埼玉県から日光の男体山の林道を探索しに来るとのこと。
「明後日の日曜日ですか、なら行けるかも?!」と返事をしておいて、「そうだ、『男体山にも行かなきゃ(でもソロではやめとこう)』って自分で言ってたんだよな」
いろいろ忙しかったこのGW、まぁ予定は未定ということで……(フェードアウト)
さて、行くとなればせっかくの機会。行きたい人が他にもいるかも!とあちこち連絡してみるも、こちらもさすがはゴールデンウィーク。
既に予定が入ってたり出かけていたり。そうだよな、前々日の夜にいきなり言われても難しいよなぁ。
それでもODEONさんが手を上げてくれた。
茨城からとこちらも遠くからだし、なによりいろいろな意味でリハビリ中(謎)のはず。いや、ありがたい限りです。
★
当日朝、セロー発進は7時半。
集合場所が近いから早すぎる出発なのだけれど、途中でガソリンも入れていくし、現地組が遅れるわけにもいかないし。
※うちのセローにしては珍しく満タン保管・出発でなかったのは、先日のご近所周遊帰りに横着して給油しなかったからなのだよ。
行きましょう
給油を済ませ、それでもやっぱり時間が余ってコンビニでコーヒー飲んでたら「もう着いてますよ!」という連絡が来た。
慌てて出発して、集合場所の宇都宮ろまんちっく村(道の駅うつのみや)へ着いたのは予定20分前の8:40amだ。
先のとおりお二人は既に到着済み。
ふくろうさんはトランポで。愛車のKTM(250EXC)は長距離乗ると尻が割れるかららしい。
ODEONさんはいつものシェルパ。そうですか、買いなおしたジーンズのパッドはやはり黄色でしたか(謎)
オフ車は軽トラの高い荷台にも乗せやすくていいですな
お元気そうでなにより
頭上には素晴らしい青空が広がっている。今日の天気予報は「絶対に雨はなし!」の保証付。
そんな中、服装に悩むふくろうさんを「日光は宇都宮よりかな~り寒いんですよ!山に登るんですよ!」と脅かし着こませて出発する。
★
GWは既に終盤。だから道の混雑もさほどではないだろうと、3台は通常ルート(国道119)で日光を目指す。
降り注ぐ日差しが嬉しい。気温は寒くなく暑くなく。
こんな天候だと国道をただ走っているだけでも充分に楽しい。きっと林道ではもっと気持ち良いことだろう。
思った通り控えめの混雑だった日光市内から表男体林道方面へ。
いつもの丁字路から山へ向かったのだけれど、「あれ?」
道が切れた。この林道へ来たのは1年前、そんなに変わるはずは無いしとうろうろ探し回る。
結果的には俺のちょっとした勘違い。うーん、思い込みってのは怖いもンだねぇ……
※もしくは記憶力の低下って奴がね。
★
まずは舗装林道を駆け上がる。
アスファルトの上に溜まった杉の葉は滑るもの、こんな状況だとKTMの本格モトクロスタイヤより、セローのトレールタイヤの方が安心して走れるものだ。
そして4輪を追い越して……「4輪?」
ふむ、あのトヨタVits、一体どこへ行くつもりなんだろう?この先は男体山を上るしかないんだけどな。
ホッとしたことに、舗装部分は前より伸びてはいなかった。
砂利に変わった林道を嬉々として走る。エアがパンパンのタイヤはハネるけど、このくらいのペースなら多少滑った方が面白い。
※そしてリム打ちパンクの心配をしなくて済む。
うおおおおと登って、最初の休憩は広場にて。
体を動かしたせいか一気に暑さがやってくる。誰だ「山の上は寒い!」とか言ってた奴は!
「どうですか今日の調子は!」とわいわいやっているところへ、さっき追い越したVitsがやってきた。
路肩へ停まって中からは老夫婦。靴を履き替えてるって事はここから山歩きか、はたまた山菜取りでもあるのだろうか。
休憩なう。(木陰にVitsがちらり)
★
「んじゃま、次は景色の良いところで」と走り出す。
せっかくなのでふくろうさんに先頭を行ってもらい後を追う。路面が砂利とはいえ、まだまだこれくらいならセローのタイヤでもそこそこには。
と、コーナー立ち上がりでKTMがエンストする。
慌てるふくろうさんを笑って見ていたのだけれど【酷】いつまで経ってもエンジンがかからない。
「高地だしカブったかな?なにしろ2ストインジェクションなんて変態仕様だからなあ……」【酷】
★
なんとか始動に成功し、その先のお馴染みの広場で休憩。「あー、山が綺麗だわー」
俺の記憶ではここから中禅寺湖が見えたはずだったのだけれど(そして前レポでもそう書いたのだけれど)どうやらそれはもうちょい先の別の場所のようだった。
※そう、記憶力の低下って奴がね(再)
TOP画像もこの場所から
その「もうちょい先の別の場所」への移動途中、KTMのエンストが頻発する。
突然エンジンが停まるうえにセルが回らないらしい。
ということはガスの濃い薄いではなく電気系だろう。
尤も詳しい事がわかるはずもない、なにしろ2ストインジェクションなんて変態仕様だか(略)
なるほど、次の広場からは中禅寺湖が綺麗に見えた。
確かに似た場所ではありました
湖もくっきりと
KTMを肴に「変態だー変態だー」とやっていると【酷】上からオフ車が3台降りてきた。
「この先どこまで行けますか?」と聞くと「以前からの落盤箇所は変わってないね、そこまではずいぶん整備されたけど」との事。
うん、ってことは俺が前回来た時と同じかな?あの時は落盤までは行か(け)なかったんだけどさ。
地元の方々のようでした
★
それっと出発、したのはいいのだけれど。
KTM、またまたエンスト。
セルが回らないので連発キック、そして足元を滑らせて転ぶという見事なコンボ技を見せてもらう。
「いや、そこまでサービスしてくれなんて誰も……」
恒例、無慈悲な撮影
(ご本人に了承を頂いています)
「はいそのままそのまま~」【酷】
(撮影:ODEON氏)
ともあれ、これは本格的にダメだと路肩でチェックを開始する。
レーサーベースなのでバラすのはさほど面倒ではなさそうだが、なにしろ2ストインジェクションなんて変(略)
それにしても原因が判らない。ここまで宇都宮~日光の舗装路では何の問題も出なかった。
ダートに入ってから発生、そして唐突に発生・復旧するとなると、怪しいのはやはり点火・電気系の接触不良。
ま、なにしろ2ストインジェク(略)
やっぱ電装系だよねぇ
(撮影:ODEON氏)
※結果的にだけれどこのエンスト、バッテリーアースの不良だった疑いが高い。
アース先を別のボルト(フレームアース)に繋ぎ変えたら解消して、その後は問題なしだった。
まぁでも本当のところは不明かな、なにしろ2ストイ(略)
にしてもホント素敵な天候で。トラブルが解消すればなおの事。
★
……というわけで、無事復活したKTMを含め、3台で先へと先へ進む。
前回も通った砂防ダムを越え、コンクリートの補修地を過ぎて……「あー、ここかー」
前回俺が引き返したところから数百メートル先。道は見事に無くなっていた。
V字に刻まれた溝は深さ2mというところだろうか。赤土の間に大きな岩がゴロゴロしている。
行き止まりました
行けるかな~、行けないよね~
一旦底まで降りて(=落ちて)しまえばそこから走りだせないことも……まぁ溝がどこまで続いているかわからないし、引き上げる方法もないのだけれどね。
潔くUターン。うん、これを確認できただけでも来たかいがあるというものさ。
この付近、北斜面には残雪あり。でも例年に比べればごく少なく。
★
「にしてもホント良い天気だよなー」と山を下っていく。
せっかくの好天だし、この状況も一応予測済み。
探索ポイントはもう一か所考えてある、ちょい離れてはいるけどね。
山を下り、朝よりは混雑の増えた日光市街をまったり進む。
東照宮の参道をゆっくり走って抜けたら、昼飯にするとしましょうか。
飛び込みで決めた店だったけど、なかなかに美味い飯にありつくことができた。
蕎麦屋でカツカレー蕎麦ってのは邪道と言われそうだけど、美味けりゃいいのよ!
★
次のポイント、それは今市ダム付近。
ここも一度訪れたことあり。そして途中の脇道が「複数台で探索したい」と思っていた場所なのだ。
快晴継続中
ダムを「ダムだー」と眺めたら、まずは脇の林道を行けるところまで行ってみよう。
お、前回の崩落ポイントは修繕されて通れるようになってるわ。
それでも林道はその先で終わっていた。
川で行きどまっているのだけれど、以前は橋でも架かっていたのだろうか?
短いけれど雰囲気よし
ガエルネED-PROは防水じゃないので注意必要
★
一旦戻り、脇道から目的の林道へとIN
この林道の出口は判っている。大笹牧場から今市へ降りる県道の途中へ出るのだ。
今日はそこまでの枝道を探っていこうじゃありませんか。
舗装林道を走る走る……が、舗装が終わらない。「おかしいなあ?前回はすぐ砂利道になったんだよなぁ」
そして分岐に出て気が付いた。右に通行止めのダートあり。ああそうか、前回通った道は塞がれちゃってたのか……
その先も舗装が続き心配したが、途中からちゃんと(?)砂利道に変わってくれた。
ほっとして走る。エアがパンパンのタイヤはハネるけど(略)リム打ちパンクの(略)
★
ふいに丁字路へと出た。
直進側には倒れたガードフェンスあり。なので右へと曲がってみる。
どうやらこちらが本道のよう。「なら直進側から探索すればよかったかな?」と走っていると、またまた左に脇道が。
今度はえいやと入ってみる。と、いやぁこれが凄かった。
まずとんでもない急坂の下りだ。
どれくらいかというと、ローギアードで有名な225セローの1速のエンジンブレーキを使わざるを得なかったほど。途中でうかつに止まろうとするとタイヤがずるずる滑っていく。
もちろん道も荒れている。だが(例によって未舗装では急坂が保持できないので)コンクリート敷きだったので助かった。
ただ、水を避けるゴムのベロベロ(こればっか)のかわりにコンクリートで段差が作られているのには閉口した。急坂の途中にナナメの段差があるとかもうね……
これは降りきったところにあった洗い越し
急坂の途中で画像なんか撮れませんって
急坂を降りると(そして振り返って「これ帰り登れるんかいな?」な不安にかられていると)次は平地ではあるが荒れ荒れな路面。
不安定な路面(コンクリ無し)の上に尖った岩がごろんごろん。ここでも先とは違う意味でセローの1速を使わざるを得なかった。
「厳しい道だけど、これ、ODEONさんのリハビリになるかなぁ?」(なりません)
これはゴロンゴロンが収まった後
だから本当に厳しい場所では画像なんて(略)
その先は……「はい崩れてました~」(お約束)
やはりというかそうだろうねぇというか。
何しろここまで、この道が使われていた形跡がまったく無かったからねえ。
※二輪のオフ車が通った形跡はうっすらとあり。
見事にというか画にかいたようなというか
「Uターンしかないのかなぁ、さっきの坂上るの嫌だなぁ」と周囲を見渡すと、横の林に入っていくシングルトラックが。
これを行けってこと……なのかな?(さて)
ふくろうさんが突っ込んで行く。しばらく待っても排気音が消えなかったので(をい)俺も侵入。
「うわー、怖いよー滑るよー木の根が危ないよー」
見通しのきかない林間ルート、しかもかなりの上り坂。
下は赤土で「林間のヒルクライム」が一番合う表現だろう。
奇声を上げながら登り続け、「うわ、デカい土手!」とびっくりしながらそれをジャンプ気味に超えると、その先は砂利の道だった。
どうやらさっき通ってきた林道(本線)の途中に出たらしい。
降りたあの急坂分を上ってきたとすれば、そりゃぁヒルクライムにもなろうというものだ。
そして土手越えに失敗した人を無慈悲に撮影
(ご本人の了承を頂いてます)
休憩だ休憩!
ぷはぁとヘルメットを脱ぎ、持参の水をぐびぐびと飲む。
方向的になのだけれど、崩れた道は、先の丁字路の直線側(ガードフェンスがあった方)に繋がっているように思う。
であれば、ガードフェンス側から探索していた場合、崩れ部分のう回路があるとは限らないし、例え越えてもその先はあの急坂を上ることになったはずだ。とすれば本線側からアタックしたのは正解だったと言えるだろう。(ポジティブシンキング的に)
★
本線を進み、先の枝道部分を通過する。
その先、またまた枝道を発見し侵入。
こちらは確実に林業用の道だった。綺麗に伐採された山の斜面をクローラーが作ったと思える道(?)が横断していく。
先ほど同様突っ込んでいったふくろうさんをおっさん2人が優しく見送る。
いや、だって路面が判らないし……あ、やっぱ途中で空回ってるわ、行くのはヤメようっと【酷】
後は若いものに任せて私たちはこの辺で……
★
本線まで戻り先へ進むと、予定通り県道へと出た。
ふへー、んじゃま、下りますかね。
今市の市街を目指してゆるゆると降りる。
途中、前々から気になっていた管理釣り場的な場所を覗き観察。うん、ここは帰ってからWEBで再チェックしよう。
その先、またまた枝道を発見し、「これで最後!」と突っ込んでいく。
結構きつい坂(と路面)を頑張って登っていったのだけれど、最後は倒木通行止め。
まぁこれも林業用だし、どこへ通じるということもないのだろう。
倒木が無ければもう少し……いや、どうかな?
結構頑張って登ったのにねぇ
(撮影:ODEON氏)
腰の引けたピースサイン
(撮影:ODEON氏)
手前のちょっとした広場で休憩。
いやぁ走った走った。んじゃ時間はちょい早いけど、宇都宮まで戻って軽く餃子でもイっときますか。
走った走った……
★
宇都宮市北部、餃子オフでも使う餃子屋さんはいつになく混雑していた。うん、さすがはGW。
お約束画像
ろまんちっく村まで戻り、KTMを軽トラに積み込むのを見届けてふくろうさんとはお別れになる。
んじゃま、また自転車ででも。
ODEONさんと一緒に走って給油&洗車。
久しぶりに高圧洗浄機を使ったら……「ああ、うっかりしてセローのヘッドライトのデカールがペロんって!」
※慌てて手で戻したけど、後で対策考えなきゃな。
ODEONさんに手を振って別れての帰宅は18:30というあたり。
うん、GW最後のツーリングとして素晴らしく充実した1日だったぞ!
※そして翌日筋肉痛に(←中腰)
お疲れ様でした~
★
■本日の走行距離:200km 給油回数:1回
■本日の教訓:ホントお疲れさまでした→お二人
■ ご注意 ■
ツーリングレポート中の数値・金額・時間・時刻等の表記は、特に記載のない限りツーリング当時のものであり、現在とは異なる可能性があります。
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