■ツーリングレポート VMAX1700 岩手、秋田

 

GW・弾丸岩手ツーリング記

<2>


海万歳

 

 

garage Ak!rA

 

<2016年5月3日>

今日は晴れますよ

 朝6時起床。
 昨今のビジホ恒例サービスのモーニング。サラダが無かったのが残念ではあるけれど、とりあえず熱いコーヒーが飲めるのはありがたい。

 「さーて、今日はどーしよっかなー?」

 昨日メインディッシュの雪の壁は制覇したし、田沢湖もぐるり1周できて目的としてきたところはほぼ達成。
 今日はどこへ行ってもいいのだけれど、1泊2日なので帰り道。なので反対方向(北)へは向かいたくない。

 「なら(東)か、昨日は1日山(西)だったわけだしな。」

 VMAX発進はゆっくりと8時。

 服装は昨日と同様。
 気温は13度と昨日に比べれば充分に温かい。空は薄曇りだが天気予報が確かならこれから晴れてくるはずだ。

 海までのルートは、面倒なことをせずに国道106一直線とした。
 うらうら走る盛岡の市街。「あー、知らない街中ではナビが便利だわー」

 市街地を抜けると交通量は激減した。
 国道とはいえ信号はごく僅か、そして追い越し可能の部分も多く走りやすい。
 何より、追いつくと道を譲ってくれる車の多いこと。
 昨日も書いたけど、岩手の人は皆親切というかマナーが良いよな。

 東に向かうにつれ空が晴れ上がってきた。
 「よーしよしよし、それでこそ晴れ男の(略)」

 
ばーんと晴れました

 気温もぐんぐん上がって17~20度。
 (国道ではあるけれど)特になんと言うことのない田舎道。しかしこう天気も気温も良いと走っているだけでうきうきとしてくるもの。
 「昨日もこの位晴れていればなぁ…いやいや、ドライ路面だっただけでもありがたいと思わなくちゃ」(ポジティブシンキング)

 国道に沿ってはしる(逆か?)山田線の線路が右手と左手をいったりきたり。
 脇を流れる川の上にはこいのぼりも多数。


5月の3日ですから


 海沿い、宮古への到着は10時前。給油。

 上がった気温にウインドブレーカーをサイドバッグへとしまい、街中の歩道橋のとんでもなく上の方にある「ここまで津波がきました」の表示を呆然と眺めてみる。

 さて、それではどうしようか?

 ツーリングマップルを覗くと、浄土ヶ浜という観光地がある。
 海岸線も入り組んでいて面白そう、名所っぽいのでなにか見所もありそうな。

 どれどれと行ってみると、そこは大きな駐車場が複数用意された立派な観光地だった。

 付属のビジターセンターの建物も含め、どうやら先の震災(2011年の東日本大震災)の復興施設のよう。
 さすがはゴールデンウィーク(の休日)ということで、4輪駐車場もほぼ埋まっており結構な人出がある。
 なるほどなるほどとうなづきながら2輪駐車場にVMAXを停め、ビジターセンターを覗いてみる。
※そして暑くてフリースを脱ぐ


第一駐車場へIN


ほうほう

 聞くと、ここから観光船が出ているという。

 周囲の入り組んだ海岸線を海から見学できるらしい。
 船が楽しいのは知床でも知った事、乗船時間も40分間と丁度良い感じ。「んじゃ大人1枚お願いします」

 次の便まで40分くらいとのことだったのでそれまで周囲を散策することに。
 センターから観光船乗り場までは歩いて5分ほどだけれど、せっかくなのでその先のなんたら海岸(なんじゃそりゃ)まで行ってみよう。

<余談>
 高台の駐車場から海辺まではビジターセンター内の階段(4F分)を使って降りたのだけれど、途中の階の展示物もなかなか興味深そうだった。ここでもっと時間をとっても面白かったかも。
 あと、施設内のトイレの便器がとても高い位置にあった。外人さん専用というわけでもなさそうだけれど何故?

 歩く海沿いの散策路。
 「あ~、海が綺麗だねぇ」
 空も海も真っ青。風はごく弱く気温は高い。絶好のお散歩日和だ。


こんな感じに遊歩道が

 短いトンネルをくぐった先、そのなんたら海岸(違)(表)浄土ヶ浜だった。

 食堂に土産物屋、そして船着場があり、ここからサップ船という小型船(ボート?)で「青の洞窟」なる名所を見にいけるらしい。
 う~ん、こっちも面白そうだけど今日は観光船に乗るので我慢我慢。

 その「青の洞窟」に見立てたらしい「青のソフトクリーム」(ミックス)を買ってみる。青い部分はガリガリ君ソーダ味(をい)


何故かスワンボートもあったりとか


写ってないけど売店も結構な混みあいで


夏向きの味ですな

 時間になり、観光船の船着場へ移動。
 そしてこれまたかなりの客が待っていてびっくりする。でもまぁ休日の今日はこれくらい混まないと困るのかも。

 観光船到着。これまた大勢の乗客が降りて、大勢が乗り込んでいく。
 知床観光で培った知識を使い、早々に見晴らし良さそうな二階席を確保する。


テントからあぶれる人が出るくらいの大賑わい


こちらも盛況

 出航。海岸線沿いに北上していく。

 面白かったのは、ウミネコ大歓迎だったことだ。

 寄ってくるウミネコに乗客がエサをやることはもちろん、船内でウミネコ用のエサ(ウミネコパン)を販売していたりするのだ。
 長距離フェリーだと嫌がられることも多い鳥への餌やり。是非の議論はさておくとしてともかく乗客には大好評。特に子供は狂喜乱舞だった。
※餌やり自体は数十年前から行われているとのこと。


寄ってくる寄ってくる


指から直接持っていくくらい慣れてる風で

 奇岩やらなんやらを見学。
 入り組んだ海岸線にはやはり面白い景色が多い。


潮吹き岩 (いつも吹くとは言ってない)


ローソク岩


そしてどこを撮っても写りこむウミネコ

 風は弱いのだけれど、船の揺れはそこそこにあった。
 これは船体が云々というより、客がほぼ(見晴らしの良い)二階に乗っていたからだと思う。

 風景とともに感心したのは観光船のガイドさん

 景色の解説は当然のこととしても、最後に「この船は地震の直後、今の船長が沖へ出して難を逃れました」「船には食べ物がなかったのでウミネコパンで凌いだそうです」とほろりとさせ、直後に「なので皆さん、残ったパンはおやつに食べても大丈夫ですよ」と笑いを入れてくる。うむ、さすがプロの喋りだな。

 40分でぐるり1周、元の桟橋へと接岸する。
 いや、良かった良かった面白かった。こういう予定外のイベントとの出会いがあるからツーリングは面白い。

 駐車場まで戻る際、ちょい遠回りして展望台へ。やー、ここから見る景色も凄いぞ。


ページトップの画像もこの高台から


偶には自撮りも(略)

 VMAXの元へと戻り、革ジャンのベンチレーションを全部開けてエンジン始動。
 さあ!昼飯を食わねば!


<おまけ1>
駐車場から海岸線沿いの道は、オンシーズンは一般車は通行禁止。
地図だと行けそうに見えてしまうので要注意


<おまけ2>
Twitterでも呟いた、道端で見かけたリアルセロー(カモシカ)
足に怪我している風だったのがちょい心配


 海岸線を南へと下る。

 13時前、R45。
 山田付近でプレハブの仮店舗街を見つけたので「食堂ないかなー」と探しに行ったのだけれど見つからなかった、ううむ残念。

 ツーリングマップルにあった牡蠣小屋にも立ち寄ってみたが、今日は満席&焼き牡蠣で手一杯で定食はちょっと…とのことだったので退散する。

 その先、高台に食堂を見つけて入ってみる。

 1名ですがと伝えると、店員さんが一旦奥へ確認に行った後「どうぞ」と案内された。
 席は空いているのに何故だろう?と思ったのだけれど、どうやら午後の休憩に入る直前だった様子。
 俺の後の客は全て「すいません、休憩に入りましたので…」と断られていた。ふーやれやれ。

 オーダーは今一番押しらしい牡蠣定食。味は言うまでもなし。


そして熱くて口の中を火傷

 14時過ぎ、げふーと南下を継続する。

 ここまで走って来た海岸線、どこでも入り江的な場所には大きな堤防を建設中のところが多かった。
 地元的にいろいろ検討した結果なのだろうけれど、どうしても周囲の風景との違和感を感じてしまう。
 それでも、内側に広がるかつて住宅が並んでいたであろう空き地を見ると、それも致し方ない事かもとも思うのだけれど。

 大槌の先から県道35号へと乗り換え。ここから道は内陸(西)に向かうようになる。
 海沿いお疲れ様。そういえば東北の海岸線は、これで宮城~岩手の南半分を回ったことになるのかな?
※これまでの太平洋側東北ツーリングの結果として、ね


 県道35号は以前も通った道。そして今日はまた実に気持ちよく走ることができる。

 天気良好、交通量はほぼ無し。川沿いでは道は広く、山間ではくねくね。
 時おり現れる砂利の工事箇所と路肩に転がる狸(もしくはイタチ)の死骸にさえ気を付ければ自由気ままに走れるのだ。

 特に面白かったのが笛吹峠
 ここ、セローのときはえんやこら上った覚えがあるのだけれど、さすがにVMAXだと楽だねぇ。

 15:30、遠野。

 遠野は前回一通り回っているので今日はおやつを食べるだけ
 伝承館へ出向き、安全太郎の気持ち悪さを確認した後、隣の食堂でがんづき…は売り切れだったので焼き餅(くるみ味)と大福(こしあん)をコーヒーで頂いてみる。
 「あー落ち着くわー、ごちそうさまでした。」


あれ?安全太郎、綺麗になってるけどメンテされた?


美味しゅうございました

 外へと出ると、少し気温が下がってきたような。
 まぁ日も傾いてきたしなと、しまいこんでいたフリースを引っ張り出す。

 給油の後、道の駅「遠野風の丘」に立ち寄り土産のようなものを買う。

 遠野から西へは、高速道路(釜石自動車道)の無料区間を使うことができる。
 「をを、早い早い。こりゃぁあっという間に距離を稼げるわ。」(まぁこれまたVMAXだしね)

 途中で高速を降りて国道107。
 北上市街を「北上さん!」と通り過ぎ、北上江杓子ICから東北道へ。

 「さーて、んじゃ帰るかぁ!」


 止まる(給油する)予定のSAは来る時同様なので迷いなし。
 ブリバリと走り、身の程知らずに挑んでくるミニバンに目に物を見せる(?)

 前沢SA、給油。
 下がった気温に革ジャンのベンチレーションを閉め、ウインドブレーカーを着込む。

 菅生SA、給油。
 次第に混雑が激しくなってきた。日も落ちてペースも落ちるが慌てない、まだまだ先は長いのだから。

 この辺りから風が強まってくる

 びゅうびゅう吹くのは向かい風、もしくは横風。
 向かい風はVMAXのパワーでなんとでもなるが、横風だけはどうにも危ない。
 空いている時ならともかく、これだけの混雑の中流されてたら大変とペースを更に落としていく。

 20時、安積SA、給油。
 さほど腹は減っていないが、軽く夕飯めいたもの(?)を食べる。


すっかり暗くなりました

 本線に合流すると混雑は更に増えていた。一部では渋滞めいた状態にまでなってしまう。

 「リターン渋滞にはまだ早いはずなのだけれど」と首を捻る。そしてハンドルにセットしたスマホのナビは、どうしてこんなにぴったり渋滞箇所を当てるのだろう?
※赤い表示に差し掛かったと同時にきっちり渋滞するんだよな。

 安全第一で走り、自宅近くで最後の給油を済ませての帰宅は、予定通りの22時。

 VMAXをガレージに突っ込んで、後始末一式は明日回し。
 「ふーっ、1本だけビール飲んだら寝るぞーっ!」

今日のルート(東北道を除く)

総括

…というわけで、岩手(一部秋田)ツーリングは無事終了。
 弾丸と書いたわりに走行距離はさほどでもなし。でもまぁ、1泊2日というスケジュールに免じて許してやってください。

 今の時期の東北はやはり冬装備にすべきだというのが判った反面、暑くなった時の対応も考慮すべきという点も。
 まぁ「暑けりゃ脱げばいい」ってのもありますが。

 ちなみにVMAXのスマホ充電系を見直しておいたのは大正解。バッテリーの心配をせずがしがし使えるのは実に安心できました。
 これでセローの充電系見なおしも確定かな?

 さて、先に書いたとおり、これで宮城~岩手の海沿いはそこそこ回れた感じがします。

 ここから北(青森より)へはなかなかに難しそう。さて、何時になることやら。
 そして南側、福島県の海岸線も回りたいんですが、こちらは別の意味で難しいんですよね。


本日の走行距離:660km、給油回数:6回
2日間の総走行距離:1,300km、総給油回数:12回

両日の教訓:今更だけど晴れると気持ち良い!

 

 

 

■ ご注意 ■
 ツーリングレポート中の数値・金額・時間・時刻等の表記は、特に記載のない限りツーリング当時のものであり、現在とは異なる可能性があります。

 

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