■ツーリングレポート SEROW250 山形、福島

 

台風一過、米沢・磐梯ツーリング記、の1

台風一過、米沢・磐梯ツーリング記、の1
出かけましょう!

 

 

garage Ak!rA

 


10月になりました

 あっという間に過ぎた気がする2021年の夏。

 新型コロナの状況は相変わらず。天気が今ひとつぱっとしなかったこともあり、北海道へは出かけたもののその後ツーリングらしいツーリングには出られなかった。

 9月が過ぎ、10月の訪れと共に聞こえてきたのが、やっとやっとの新型コロナ・緊急事態宣言解除の声。
 おりしも、雨風を従えて暴れていた台風16号が去り、この土日は全国的に天気が良くなるらしい。 

 「出かけるぞーっ!何がなんでも出かけるぞーっ!正直場所はどこでもいいぞーっ!」(をい)

 さて、どこでもいいと言ってはみたものの、どうせなら普段行かない場所へ向かいたい。

 思いついたのが福島の裏磐梯・檜原湖から山形の米沢市へと抜ける県道2号線、西吾妻スカイバレーだ。

 ここはいつぞやVMAXの連中と途中(天元台スキー場)まで行き、天気の良い時にあらためて来なければと思った場所。
 米沢もバイクで行ったことがない(多分)し、初秋のツーリング先としてはなかなか良いのではないだろうか。日帰りにはちょい難しい距離のはずだし、せっかくだから1泊で。

 お泊りならばと、バイクはセローをチョイス。途中面白そうな林道を探検しながら向かうとしよう。

<2021年10月2日>

ツーリングの早起きに苦労なし

 5時起き、6時前発。

 ガレージの温度計は15度を指していた。空には細い月、予報どおり今日は良い天気になりそうだ。

温度計
さすがは10月の朝

温度計
月が皓々と

温度計
では行きますか

 ちょっと考えた服装は、Tシャツの上にロンTで。Gパン・パーカーはいつもどおり。
 グローブは3シーズンの「薄」
 リアボックスの中には日中用にとメッシュグローブも入れておいた。

 出発して20分。「うん、やっぱ10月になると涼しねぇ」とコンビニで朝飯ストップ。そしてウエストバッグを覗いてマスクを入れ忘れたことに気づく。

 自宅まで戻れない距離ではないのだけれど、ここでUターンするのはなんとなく悔しい(をい)
 んじゃ偶にはコンビニでいい値段のするおしゃれマスクでも買ってみるか。

朝飯中
とかやっているうちに青空が広がってきました

 東北道へとIN。

 当初、セローだし高速道路を使うつもりはなかった。だが昨日までうろうろしていた台風があちらこちらで悪さをしていたのは間違いない。
 以前似たような状況の時にもいろいろあった福島への道。今日は安全策をとるとしよう。

 高速はいつものとおり100km/hキープで。

 今日も今日とてトラックが多い。そして気づいたのだけれど、大型トラックの直後を走るとハンドルが若干フラれるような?

 リアに大荷物満載だった北海道行きの時程ではないけれど、そこそこ気を使わせられる。
 ふむ、単独走行ではまったく平和だからトラックの作る乱流のせいなのは間違いなさそう。
 ツーリングセローはこの手の影響を受けやすいのかな?まぁ225と違ってトラックをペースメーカーにしなきゃいけないシチュエーションはそう無いとは思うのだけれど。

 陽が高くなるにつれ気温も上がってきた。電光掲示板には20度の表示、うきうきと走る。

 次第に一般車も増えてくる。きっと緊急事態制限解除の影響もあるのだろう、がんがん追い越されるがキニシナイキニシナイ。

 栃木県から福島県にIN。と、突然北の空に黒い雲が現れた。

 あれ?あんなに天気良かったのに?と思ううち、電光掲示板にも「この先雨かもよ?」な表示が現れる。
 いつもの安積PAに緊急IN。セローだから休憩も給油もまだまだ必要ないけれど、今のうちにこの先の状況を調べておこう。

 どれどれと覗いた雨雲レーダーによれば、なるほどこの先にちょっとした雨雲が居座っている。
 だがしばらくすれば流れていく風、んじゃ10分くらい休むかな。

安積PA
あやしい雲がちらりほらり
そして二輪駐車場にはSSTRのステッカーを張ったバイクが複数台

 10分後、覗いたレーダーから雨雲は消えていた。
 出発。しばらく走ると路面が濡れていたから、この辺りに直前まで降っていたのは間違いない。文明の利器万歳(定例)

 磐越道へ乗り換えると風が強くなった。

 「風が強くても晴れてれば~」と、青空の広がった猪苗代湖を通過する。
 ここで高速を下りて磐梯山の東側から裏磐梯へ向かっても良いのだけれど、その道は帰りに通る予定なので行きは西側のスカイラインを使うのだよ!

 「……って思ってたんですけどね」(久しぶり)

 猪苗代のICを過ぎてすぐ、またまた前の空が暗くなった。そしてあっという間に深い霧の中に突入、路面もじっとりと濡れてくる。
 うわー!なんじゃこりゃー!こんなことになるなら猪苗代で下りていれば!

 ままよと入った磐梯山SAも霧で真っ白だった。
 「くっそー、5km手前までは快晴だったんだぞ!」とぶつぶつ言いながら給油する。

※磐梯山まで来たのにはこの給油の意味もあったりとか。セローの航続距離的にはまだまだイケるのだけれどこの先山に入るわけで。昨今田舎のGS、特に週末の営業はあまり期待できないんだよね。

磐梯山SA
見事に真っ白でした

 SAを出て西へ走る。と、なんとか空は明るくなってくれた。
 やれやれと見上げる山の上にはまだちょいと雲がかかっている。さて、登るとどうなるかな?

 高速を降りて磐梯山ゴールドライン

 空は明るくなったが道はハーフウエットのままだった。でもまぁ、ブロックタイヤにセローのペースなら何も問題はなし。

 そして昨夜来の台風風で道には木の枝やら栗やらが転がっている。さすがにこれはブロックタイヤでも危ないので注意して登る。

 不思議なことに、高度が上がるほどに空が明るくなってきた。加えて路面も乾いてくる。
 ほう、下がガスっていて上が晴れているとは珍しい。風は相変わらず強くて雲の流れが忙しい。

磐梯山
路面はちょいウエットなれど空は青く

磐梯山2
雲が速い速い

 「晴れじゃん!充分に晴れなんじゃん!」とゴールドラインを登り切って檜原湖畔

 何気に東へと走ってから気づく。「だからこっちは帰りに通る道なんだってば!行きは西回りで行くんだってば!」(とUターン)

 檜原湖西岸にはキャンプ場が点在する。
 だがコロナのせいか今は閉鎖・休業中のよう。関東のキャンプ所はどこも満員御礼なのにねぇ。
※以前寄ったところも、泊まったところも閉鎖中でした。

 そしてこれまた以前、狭いよ狭いよと泣きながら走った(?)西の山際辺りは広くて立派な二車線道路(とトンネル)に変わっていた。
 オフ車的にはちょい寂しい気もするけれど、安心して走れるのは間違いなし。今度は四輪でも来るとしよう。

 湖をぐるっと回って……「あ、ここも以前225で画像撮ったところだわ。今日も撮っていこうっと」

 湖際まで入れてそこそこ「映え」るはずの場所。
 えんやら入って画像を撮って……いや、気づいてはいたけどさ。ここ、今日はドロドロのグズグズでタイヤ埋まりまくりじゃん?
#そりゃま、昨日まで台風で大雨だったからねぇ

湖畔
画像の雰囲気は良いんですが

湖畔ハマり
角度を変えると先達が苦労した跡がはっきりと

 案の定、リアタイヤが空転し泥濘から抜け出せないセロー。仕方ないので降りてえんやらと押す。
 これならなんとか前に進むけど、下回りは泥で凄いことになってるだろうな……(そうそう)

 舗装路まで押し出してほっとして、予想通りドロドロの下回り(&ブーツ)を見てげんなりして。
 あー、お泊りツーリングの初日からこれかよぉ……(自業自得)

ドロドロホイール
ちょい走って泥が大分落ちた後ですらこの有様

 湖を半周して北側へと出ると、路肩に農産物の直売所が開いていた。

 車も多く停まっていてなかなかの繁盛具合。「最近市中では葉物が高いからねぇ」と通り過ぎようとして、「とうもろ……」の文字が目に入り急停止する。

 ゆでとうもろこしはなんと200円とセイコマ価格だった。もちろん甘い、旨い。

 焼きモロコシの下ごしらえ的な茹でトウモロコシはあまり好きじゃないけれど、茹でて食べる用のそれは大変に良いものなのだよ。
※尚、焼きは生から焼いた奴しか認めない(傲慢)

茹でトウモロコシ
ツブもデカい!

直売所
四輪で来たらまた寄ろうっと

 さあ、ここから先が今日のメイン。県道2号線、西吾妻スカイバレーとなる。

 峠は日向はドライだけれど日陰にはウエットが残る感じだった。でもブロックタイヤでセローのペースなら(略)

 ヘアピンを繰り返しながらぐんぐんと高度を上げていく。
 相変わらず風が強く、雲の流れが速い。「ああ、でも気持ち良いわ。そして上の方では紅葉が始まってるわ……」

七曲り
途中の展望台からはさっき通った檜原湖もちらり

紅葉はじめ
赤い葉が見え始めました

山形県
頂上から先は山形県

 下る途中、温泉の看板のある脇道があった。

 それっと突入するもすぐに行き止まる。手前に温泉宿に入る道があったからこれは旧道なのだろうか。
 うっすらと舗装の跡があり、その上を水がざばざばと流れている。よし、これは泥だらけのブーツを洗うのに丁度良いぞ!(ポジティブシンキング)

砂利道入口
素敵林道に思えたんですが

行き止まり
残念ながら行き止まり

水たまり
ブーツは綺麗になりました

 お次は天元台ロープウエイの横。VMAXで来た時にどこへ繋がっているんだろう?と思った道だ。

 砂利道を嬉々として走る。斜度は結構あり、崩れそうなところは簡易舗装されている。

 行き当たりはこれまた温泉宿。この辺りへ泊まってゆっくりするのも楽しいだろう、冬だとここまで来るのが大変だけどね。

ロープウエイ脇
駐車場から先が未舗装路です

林道
見た目より斜度あり

 本線へと戻り、峠を下る。

 山を越えると雲は去り、青空が更に広くなってきた。途中遠くに町並みが見えたけれど、あれは米沢市街だろうか。

青空
空が青いと画が映えますな

 それではとあらためてGoogleMAPを開き、ぐるぐる回って到着したのが「トトロの森」として紹介されている場所だ。

 なるほど、ミヤザキハヤオ的なアレにそっくりな木がでんと立っている。
 見物台もできていて、今日のような青空だと雰囲気良し。

トトロの森
これだこれだ

見物台完備
見物台完備

トトロの森2
さすがにここからだとレイアウトばっちりに

トトロの森3
木の根元には社がありました

 「♪とっとろ、とっとーろー」と関室沢林道へ入って行く。はっはっは、実は来るとき逆側から入るつもりがすっかり忘れていたのだよ。

 意外にもこの林道は全線舗装だった。とはいえ道幅は狭く、かつ路肩から草が伸びていて乗用車ではあまり走りたくない系の道だ。
 でも今回軽トラとすれ違ったから地元の人には便利に使われているののかもしれない。

関室沢林道
これは比較的広い場所、狭いところはぎりぎり1車線

 ぐるりまわって県道2号線へと復帰。
 時刻は既に12時を回っている。さあ飯だ飯だ。

 昼飯をどこで食べるか悩んだのだけれど、街に入る手前のラーメン屋でスペシャルランチを注文する。充分に旨し。
※よねざわぎゅう?なんですかそれ?

スペシャルランチ
おいしゅうございました

 げふ~と店を出ると、食べ物を腹にいれたせいか青空のせいか、急に暑さを感じてきた。

 いそいそとロンTを脱いでパーカーのベンチレーションを開ける。
 さて、米沢まで来たことだし、お城の跡を見学させてもらおうかな。

 米沢城跡は上杉神社と言った方がとおりが良いのかも。
 駐車場にセローを停めて歩き出す。人出もそこそこにあるが混雑と言う感じでは無し。

駐車場
到着

案内図
城跡でもあり神社でもあり公園でもあり(そして博物館もあり)

上杉謙信像
お邪魔します謙信公

公園人出
人出はほどほど

 「城跡に甲冑姿の案内役がいるのは最近の流行だろうけど、どうして皆『……ござる』と言うのだろう?」とか考えながら見て回る。

 日向を歩きまわってひと汗かいたところでジェラードのお店で一休み。
 名物らしい「うこぎソフト」。ベースは山菜らしいけど、ミント風のすっきりした風味が旨かった。

うこぎソフト
うこぎソフトはうっすら緑色

うこぎ能書き
能書きあれこれ

 出発。時間はまだ早いしと、地図で見つけたワイナリーへ寄ってみる。

 何気に立ち寄ったのだけれど、思っていたより観光客ウエルカムな施設だった。
 ご時世的に試飲はやっていなかったが、土産物スペースも大きく品数も多数。
 「バイクじゃなけりゃワイン買うんだけどな」とあれやこれやの乾きものを買う。
#後で考えたら別にワイン買っても良かったんだよな。いつぞや勝沼で買って問題なかったし。

ワイナリー
ま、いずれ機会もあるかと

 15時過ぎ。最上川の河原でゲートボールを見ながらゆっくりとペットボトルのお茶を飲む。
 おおこれ、なんか良い時間の過ごし方じゃないか。

 給油を済ませ、宿への到着は16時過ぎと早い時間。
 さーて、んじゃ早めに風呂入ってビールを買ってこようっと!

今日の走行距離:300km 給油回数:2回
今日の教訓:この距離感なら日帰りも可能かも?

今日のルート(猪苗代湖から北)

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■ ご注意 ■
 ツーリングレポート中の数値・金額・時間・時刻等の表記は、特に記載のない限りツーリング当時のものであり、現在とは異なる可能性があります。



 

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