念願の裏砂漠へ
<2021年12月26日>
■祝・上陸
朝5時起床……はいいのだけれど。「痛ててて、腰が腰が」
二等和室の床は絨毯張りだが非常に硬い。普通に寝ているとかなり腰にクる。
「うーん、次は椅子席の方がいいかもなあ」
※俺はそのまま寝ていたのだけれど、毛布のレンタル(100円)があるのでそれを借りるとまた違うのかも。
着岸予定は6時丁度。5:20amに船内放送「野郎ども起きやがれ!」(意訳)があり、6時前に下船口へと向かう。
列に並んでいると壮年の男性から声を掛けられた。「バイクですか?島一周ってどれくらい距離あるんですか?」
どうやら俺の持つヘルメットがきっかけだったよう。「ええ、50km程って聞いてますけど俺も初めてでして」
ルートやら見どころやらいろいろ興味津々だったけれど、もしかしてライダーでもあったのだろうか?(そこでゲートが開いたので聞き忘れ)
★
6時下船。やぁやってきたよ伊豆大島。
降ろされたのはコンクリートの桟橋の上、真冬の6時なので周囲は真っ暗だ。
「バイクはどこ?」と係りの人にお聞きするとここで待っていてくれとのこと。
やがてセローが押されてやってきた。うん、って事はやっぱ今日はこれ1台だったんだな。
大型客船・さるびあ丸(夜明け前バージョン)
恒例の俺入り上陸記念画像は撮り忘れ
セローをざっくりチェック、異常なし。
ジャケットを着込んで荷物バッグを箱にしまう。
明け方の一番気温の低い時間帯だけれど、どうやら装備は昨夜のままで大丈夫そう。やはり冷え込みはさほどでないようだ。
セローに跨りエンジン始動。さてどうするかとスマホの地図を開いて、初めてここが岡田港だということに気が付いた。あっはっは、てっきり元町港だと思ってたわ。
※船内放送があったはずだけど聞き逃した……らしい
<余談>
伊豆大島の港は西側の「元町港」と北側の「岡田港」
客船がどちらの港に着くかは天候で左右されるとのこと。悪天候の時は岡田港になることが多いらしい、今日は風が強くてねぇ。
セロー発進。
朝6時というのは夏の北海道ならバリバリのツーリングタイムなのだけれど、今は真っ暗で何も見えない。大島にはこんな旅客の為に朝から開いている風呂屋があるらしいので向かってみるとしよう。
★
岡田港から島の西側へと出る。「おお、海沿いへ出ると更に風が強いわ、白波も凄いな」
加工していないのに印象的な画像になりました
海沿いの道(サンセットパームライン)をゆっくり走る。
周囲がじわじわと明るくなってくる。海の向こうに見える影は伊豆半島のはず。
道路に沿ってあるのは自転車専用道だろうか。自転車も楽しいだろうな、今みたいに風が強い時にはお断りだけれどさ。
★
目的への温泉施設へと到着。営業時刻が6:30からなのは先のとおり船の到着に合わせてあるのだろう。
早朝からの営業で助かります
風呂にはこだわりの無い俺だけれど、冬の温泉はやはり良い。体を洗ってじっくり温まってほっとする。
ここの食事処にはモーニングセットがあった。トースト・ゆで卵・コーヒーのベーシックなものだけど出発前に腹に何か入れられるのはありがたい。もちろんコーヒーが呑み放題なのもね。
7:30までゆっくりまったり。
外はすっかり明るくなった。よし、では本格的に伊豆大島ツーリングを始めるか!
★
外へと出ると風がまたまた強くなっていた。
ビュービュー吹き付ける風には閉口させられるが、その分というかなんというか、空はものすごい青空だ。
いやぁ、これはいつぞやの東伊豆に匹敵する青さだぞ。
これだけ風が強いと海沿いでは潮が飛びまくり
海沿いの「大島一周道路」を反時計回りに進んでいく。
最初に現れる名所ポイントが「地層大切断面」
名前のとおり、重なった地層がぐねぐねとバームクーヘンのようにうねりながら続いていく。ふむ、なるほど凄いなこりゃ。
迫力ありますよ
へええと眺めて先へと進む。
そして海沿いのメジャールート(大通り)を進んでいるというのに、他の車に出会う事はごくまれだった。年末だからなのか日曜だからなのか。それともやはりコロナ禍の影響なのだろうか。
★
ぱたぱたと進む。
速度は法定速度以内、先のとおり島は一周50kmしかないから慌てる必要はまったくない。
でも、今日はそもそもこのツーリングの目的にしてきた場所へも行く予定だし、とりあえず寄り道は少なめで……
……と思っていたけれど、こんな景色の道が現れたら、100人のセロー乗りのうち95人は入って行くよねぇ。
だってコレですぜ?
んでもってこんなところへ出るんですぜ?
戻るかとUターンするとこんな景色
「伊豆大島侮れねぇ!」と叫びながら先へ進む。
島の南東、波浮港へと入ってぐるぐる回って、「あ、行き止まりだわ、この先は遊歩道しかないわ」
物理的にはOKでも倫理的にNGで……とUターン。大島の案内図だとこの近くにいろいろ面白い店があるのだけれど、とりあえず今は先に進むことにする。
行き止まりにはこんなモニュメントも
★
道は島の東側へと変わる。
海から離れ、急な上りで高度を上げていく。
林間のワィンディングを抜けていくと現れたのが「月と砂漠ライン」への入り口。
ここは後で来ることにして今はスルー。
その数百メートル先がこのツーリングの主たる目的地、「裏砂漠」の入り口だ。
祝!到着
『三原山の裏の顔を見せる「裏砂漠」。裏砂漠は国土地理院作成の地図において日本で唯一「砂漠」と表記され、一面火山噴出物の「スコリア」で覆われています。』
(東京都大島町公式サイトより)
三原山の東側に広がる著名な場所、「裏砂漠」
砂漠とあるが、路面は砂よりは大きい小石状なので二輪車でも充分に走る事ができる。
セローに乗る身として一度は走ってみたかった場所なのだ。
案内図
レンタカーは進入禁止(下回りガタガタになりそうだし)
★
「100人のセロー乗りがいたら99人が入って行くのは間違いなし!」(1人は多分体調不良)と進入する。
四輪車も相応に入るのだろう。メインルートは踏み固められていて走るのになんの問題もない。
それじゃ!とちょいルートを外したらズリズリズバズバ流れてこれはこれでとても楽しい。
んでもまぁ、万一スタックでもしたら大事(おおごと)なので慎重にっと。
行っきま~す
路面はこんな感じ。質的には軽石かな
ずばばばばとかうひひひひとか(?)言いながら走る。
一般車が入れるのは1.3km先まで。楽しくてあっという間に到着する。
限界点にはロープが張られていて「この先はダメよん」の看板あり。
うん、ここまででも楽しめるし、ロープ手前でも遊べる場所は山ほどあるから充分でしょ。
見上げる三原山が綺麗だ。そして恐ろしいほどの青空も。
限界点到着
馬はいい気もするけどなあ(まぁ一応車両だし)
反対(海)側を望む
(尚ロープ内側への人の侵入は禁止されてません)
周囲には誰も居ない。俺一人の完全貸し切り状態。
空は真っ青、相変わらずビュービュー吹き付ける風の音以外に聞こえるものは無い。
ううむ、こんなすごい景色を独り占めしてしまって良いものなのだろうか……
ひとしきり呆けた後、セロー移動。
手前の合法エリア(?)で危なくなさそうな場所を選んで遊ぶ&記念撮影。
場所替え
いかんいかん、せっかく自撮り棒新しくしたのに撮るの忘れてた
俺全景、風が強くて自撮り棒を立てられないのでセローに立てかけて
(なのでセローと一緒には撮れず)
その棒を強風の中一生懸命持ち上げて撮りました
たっぷり遊んで満足してUターン。
「それにしても、聞いてはいたけれどホント真っ黒なんだな。これ裏砂漠じゃなく黒砂漠と呼んでもいいんじゃなかろうか……」(伏線)
★
舗装路まで戻って、さて、んじゃ次はちょい戻って月と砂漠ラインだ!
<長くなったので続く>
■ ご注意 ■
ツーリングレポート中の数値・金額・時間・時刻等の表記は、特に記載のない限りツーリング当時のものであり、現在とは異なる可能性があります。
☆
■ ツーリング紀行 直近15レポート ■
VMAX17オーナーズクラブ便乗・岐阜ツーリング記 2024/11 岐阜県
VmaxML便乗・奥多摩周遊道路快走記
2024/10 東京都
2024北海道ツーリング、さぁどうする?記
2024/8 北海道
万沢林道・秋鹿林道、加えて林道湯沢線爆走記
2024/7 群馬県、長野県
端上林道・大塚真壁探索記
2024/5 茨城県
渡良瀬遊水地・2週連続菜の花記
2024/3 栃木県
遅いか早いか紅葉林道散策記
2023/11 栃木県、福島県
R352奥只見湖・ぽんしゅ館再び記
2023/8 群馬県、新潟県
メルヘン街道・ビーナスライン、信州ツーリング記
2023/7 長野県
ただ神奈川へ行ってくるだけのツーリング記
2023/5 神奈川県
晩春?日光定番ポイント散策記
2023/4 栃木県
YAMAHA Motorcycle Day 2022 &忍野八海ぶらぶら記
2022/10 山梨県
2022北海道ツーリング・もしズレてたら!記
2022/8 北海道
☆
(C) 1998-2024 garage Ak!rA. All Rights Reserved.