汝侮ることなかれ(泥を)
■名前が似てますけど
セローミーティングに参加する。
セローミーティングというと、過去(2015年)に参加したセロー30thミーティング・朝霧高原(5月)、浅間サーキット(9月)、などが思い浮かぶのだけれど、これらはヤマハ主催のもの。
今回の正式名は「SEROW only presents セローミーティング 2018」で、主催は造形社(ダートスポーツとかを発行)となる。
ま、セローでのミーティングだから皆似たような名前になっちゃうよね。
9/29(土)~30(日)の2日間に渡るイベントで、場所は山梨県は富士山のふもと、朝霧高原イーハトーブの森。
ここは先の30thイベントで見学して「やっぱ自分で走らなきゃダメだよな!」を実感した場所。
今回はそのリベンジになるだろうと、場内フリー走行にも申し込んである。
そして、当日の宿泊場所として会場内でのテント泊が選べたのも参加の大きな理由に。
秋の行楽シーズン、9月の末に富士山のふもとでキャンプツーリングなんてのは、それだけで1つの素敵なイベントになるくらいなのだから!
「……って思ってたんですけどね」
1週間前、突然現れた大型台風がじりじりと接近する。天気予報は「台風来るよ!土曜日から雨だよ!日曜は台風直撃だよ!」
ミーティングも2日目に予定されていた林道ツーリングが中止(延期)に。
初日のみの開催となって、当然キャンプ(テント泊)イベントも無し。
うーむ、どうしよう?
栃木県から片道4時間(休憩込み)かけて行って、雨のコースを走るだけってのもなぁ……
よくよく考えたのだけれど、せっかく申し込んだのだからと出かけることに。
土曜日の朝のうちは天気が持ちそうだし、その後も土砂降りにはならなさそうだし。
雨だとコースも荒れているだろうけれど、そもそもオフロードなんだからさほどの違いはないよね? (甘い)
★
当日の出発は朝5時過ぎ。
現地受付は(当初予定より早まって)9時から。必ずしもそれに間に合う必要はないのだけれど、天気予報も早いほうが良いしと時間を合わせて出発してみる。
予報通り今のところ雨は大丈夫そう。がらがらと開けたガレージの温度計は15度を指していた。
キャンプではなく日帰りになったので荷物は激減した。
先週末にせっかく積んだキャンプ用品&デカボックスは下ろし、いつものお出かけ用小箱をセット済み。
中身はパンク修理一式にオイルとエア調整工具の類。そしてもちろん雨具関係。
今日はこれで十分間に合うはず。そして荷物は小さい方が、帰りに予想される強風の影響も少なくて済むだろう。
#久しぶりのキャンプに合わせてエアマットとガソリンストーブ用のタンクを新調してたんだけどね(しくしく)
行きましょう。
(今日の画像は全て防水スマホ。なのでところどころボケてます)
今はまだ月が見えますね
★
セロー発進。国道4号バイパスを南下する。
暗かった空が次第に明るくなっていく。「あー、朝焼け綺麗だなー」
今レポでは唯一の太陽(?)とツクバサーン
今日の服装は、速乾インナー+ロンTの上にウインドブレーカー、その上にパーカー。グローブは3シーズンの薄。
下はパッドGパンに、オフブーツのガエルネED-PROだ。
気温は低いがこれだけ着るとさすがに寒さは感じない。Gパンのモモがちょっとだけスースーする感じ。
そして確実な雨予報なので、防水ではないED-PROの中には防水ソックス(新調)を履いてきた。
これなら面倒なブーツカバーは必要ない(はず) 実際にどうだったか?は別途コンテンツで報告っと。
★
意外にも、国道4号にはバイクが何台も走っていた。北へtと向かう対向車線には大荷物を積んだ車両もちらりほらり。
「雨予報だってのに皆よく出かけるよなぁ」(含む俺)
五霞の道の駅駐車場で、念のためにと例のオイルフィルターボルトをチェックする。
うー、ちょい滲んでるか。でもまぁ、漏れてはいないので大丈夫っと。
拭いてやっと判る程度ですし
★
「オイルが滲むのは入っている証拠!」と叫びながら圏央道へ。
ここからぐるっと回って中央道(もしくは東名)というのが最近西へ行く時の定番路線になっている。
高速道路を90km/hプラスでぱたぱたと走る。例によってばんばん追い越される(追い越させる)がキニシナイ。
セローだと長距離でも給油場所の心配をしなくて良いのでとても気楽だ。今日も山梨で高速を降りるまでGSへ寄る必要はなし。
東北道を横切って埼玉県。天気はまだ大丈夫。時折ぱらっと降ることもあるが空は明るいままだった。
7:00am、狭山PAは初めて寄るパーキングエリア。
トイレを済ませて施設内へ入ると、イートインコーナー付きの大きなパン屋さんがあった。
朝飯は自宅で済ませてあるので甘いもの休憩。へー、コーヒーも数種類から選べるんだ。
※休憩には良いPAなので今後も活用しようかと。
空の具合は……うむむむ
全部違うコーヒーで
ブレンドと一緒に「狭山抹茶パイシュー」とやらを
モゴモゴやりながらスマホ雨雲レーダーをチェック。
どうやらこの先、何カ所か雨のエリアを通過しなければならない様子、なら出発時には合羽を着て行こう。
雨具装着、グローブもネオプレーンにチェンジ。
そしてパーキングで隣に並んだベージュセロー250は今日のイベントの参加者だったりするのだろうか?(←そうでした)
★
高速道路が南向きへと変わる。
レーダーのとおり雨の箇所多し。でもまぁ合羽を着てしまえば何も問題は無し。
圏央道のあきるの市前後はトンネルが多い。
とあるトンネルの間で、80km/hで走っていたトラックに追い越しを掛ける。と、トラックがファンッとクラクション。追い越した俺が走行車線へ戻ったところでもう一回、ファンッ。
ん?なんだろ?「邪魔だ!」的な鳴らし方じゃないんだけど?
「もしかして俺、PA出る時に何かやらかしてた(?)かな?」と、トンネルの非常駐車帯に停車する。(非常時なので仕方なし)
荷物確認、問題なし。車両確認、問題なし。服装確認、問題なし。
う~ん、ホントなんの意味のクラクションだったのだろう?
※「良い子の皆!トンネルの非常駐車帯にバイク(車)を停めてしばらくすると、『そこに停めるのは緊急時だけだぞ!お前は本当に緊急なんだろうな!』(意訳)な放送が流れるけどびっくりするなよ!」 (あーびっくりした)
★
八王子から中央道へ乗り換えて西へ。
あ、新型セローが走ってるわ。新しいテールは後ろからだとセローってわからないな。そしてこれまた今日のイベントの参加者だったりするんだろうか?(←そうでした2)
大月で分岐した中央道は南へ。雨は降ったり止んだりを繰り返す。
河口湖ICで国道139へと出たら給油。よし、これで現地でどれだけ走り回っても大丈夫っと。
時折止むこともあった雨は、県道71へ入ると降り続くようになってしまった。
うー、こりゃ「しっかりとした雨」だ。まぁ富士山の裾野だし予報通りだし仕方ないか。
9時ちょい過ぎ、イーハトーブの森への入り口には覚えあり。
いそいそと入っていく。「お、集まってる集まってる」
完全な雨予報……というか台風来襲だけにどれくらい来るのかな?と思っていたけれど、そこそこの台数のセローが並んでいる。
「やー、こんな雨の中来るとか皆好き者だよなー」(含む俺)
到着
こちらはショップテント
ここでお馴染み56号氏、11号氏と合流できた。
愛知県からやってきた両氏はVMAX乗りかつセロー乗り。実は多いんだよねこの組み合わせって。
#「大型1台+オフ車1台」ってのはある意味理想の組み合わせなわけで。
毎度でございます
さすがに両氏は自走ではなくトランポ積み。なのでその56号氏のハイエースに荷物を置かせていただくことに。
「わーい、これでコースは身軽で走れるぞー」
★
受付を済ませ、記念品を頂く。
記念Tシャツはなかなかのお洒落デザイン。これなら1枚余計に買っても良かったかも。
ブリーフィングはやはり「雨なんですよねぇ」なもの。ま、仕方ないでしょう今日はね。
「今日は雨の中お集まりいただき……」的な
「皆さん次のセローのデザインはどんなのが良いですか?」的な (アンケートは後述)
「雨が少ないうちに!」と集合写真。その後、ショップのブースを回ってみる。
新型セローも全色揃い踏み。あー、この緑色綺麗だなー
恒例、集合写真を撮る人を撮影
最終的には……40~50台くらいだったかな?
ツーリングセローの鳥居の色が金色からグレーに変わってたけどいつからなんだろう?
見学中、うちのサイトをご存知の方が何人かいて声を掛けてくれたのも嬉しいこと。
いえいえ、セローのWEBサイトには海千山千(をい)の先達さんが山ほどいらっしゃいますからうちなんてまだまだ……
一通り見て回ったら、さて、んじゃお楽しみのフリー走行といきますか!
★
それっとセローで場内へ入っていく。
なるほど路面はドロドロだ。基本草地ではあるのだけれど、轍(?)には水が流れ川化してる場所も多い。
走行エリアは、駐車場のある場所から下りながら広がっている。
なので基本下へ下へと走ることになるのだけれど、うかつに降りることなかれ。なぜなら帰ってこられなくなるかもだから。
戻りの上り坂を越えるのがとても大変、それはもうおそろしく滑るのだ。
「5部山のD605だしな」とリアだけエアを落としたけれど変わりなし。これまでもドロドロ路面を走った事はあるけれど、ここまでずるずる滑る奴は初経験だった。
侵入直後は平地なので安心ですが
下はもうヌタヌタのズルズルで
川流れてるし
それでもウヒウヒ言いながら走る。
見た目なんてことない坂が登れない。なんてことない倒木が越えられない。
段差越えでちょっとでも角度が付くと横滑り。溝にナナメに入ると大騒ぎ。
これが凄く楽しいのだ。
但しあっという間に息が上がる。
乗っていて余計な力が入るのに加え、実質的な押したり引いたり(バイクをね)も必要になるからだ。
雨は相変わらずだけど、ゼーゼーハーハー状態なのでシールドは跳ね上げたまま。
合羽の中は雨ではなく汗でびっしょりに。
しまった、ウインドブレーカーは脱いでくるんだったな……(この後脱ぎました)
結局越えられなかったんだよな、ここ
56号氏を押すの図
(撮影:11号氏)
汗だく&ドロドロに
(撮影:56号氏)
こちらは並行して行われていた柏氏による講習会
★
へとへとになっての昼飯は唐揚げカレーをチョイス。
ああ、運動すると飯が旨いわ。
カレーも旨いが水も旨い(脱水状態)
早めに昼にして正解でしたね(混雑&体力的に)
休憩中にはヤマハさんのアンケートにも。
あれこれ答えて「次のセローにはどんなデザインが?」と聞かれたので、「おんぶセローの復活をお願いします!」と強く主張してみる。
贔屓目はもちろんだけれど、こういうキャラクターがあるバイクって珍しいんだから使わなきゃもったいないよねぇ。
★
午後は更に雨量が増えた。
路面のグズグズ状態も加速。午前中には何とか帰ってこられた下のエリアには怖くて入れない。
ならばと小さな丘に上がろうとするもむなしく空転するリアタイヤ。
「うおおお、俺にモトクロスタイヤをよこせぇっ!」
※本気でタイヤに頼りたくなったのは初めてかも。
この奥なんか、なんてことない坂に見えるんですけどね
自撮りするも目が虚ろ
腰引けちゃってるなー
(撮影:11号氏)
当然そこここでスタックが発生する。皆で集まって押したり引いたり。
トライアラーで走ってる人がいたけど救助隊かな?
★
後半、ここなら帰ってこられない心配はしなくて済むと小さな周回路を走り回る。
もちろんここもドロドロだけど、コーナーは外側のエッジにタイヤを引っかけて回れるので楽だともいえる。
前重心でリアを滑らせながらうおおおおと……ベシャ。
見事にひっくり返りましたとさ。うーやっぱオーバースピードになると曲がれないわ~
腰引けちゃってるなー(再)
(撮影:11号氏)
★
15時。遊んだ遊んだ、雨だけど遊び倒したわとセローを洗車。コース設置の高圧洗浄機でばーっとやる。
うは、凄いところにまで泥が詰まってるわ。
泥が柔らかいからタイヤには残らないんだよな
最後はロッジでじゃんけん大会。
例によって縁なし……かと思っていたら、一番欲しかった奴が当たってしまう。「うわー、これだけでも今日来たかいがあったぞー!」
#いや、走るほうもかなり楽しんだと思うよ
解散は16時過ぎ。
1日遊んでもらった56号氏11号氏とご挨拶。
お世話になりました、んじゃ次は快晴の時にでも。
ふ~やれやれ
オツカレサマデシタ
★
出発。帰りは来た道を逆ルートで。
夕方になって下がった気温のせいもあるけれど、何より汗で湿ったロンTが冷たい。あー、着替え持ってくるんだったよなぁ。
「冷える冷える……」と高速道路は自衛隊車両(富士演習の帰り?)の後ろにつく。ペース配分がセローには丁度良し。
「頑張れ俺!八王子からあきるのまではトンネルが多いから温かいぞ!」と自分を励ましながら圏央道。
給油を兼ねて菖蒲PAで休憩。とにかく温かいものをとラーメンをすする。
きっちりスープまで飲み干して、ああ、生き返るわ……
東北道を越え、圏央道から国道4号へ降りて一気走り。自宅への到着は予定通りの20時過ぎ。
よーし、無事着いた!
さぁ風呂!やれ風呂!!とにかく風呂!!!
★
<雨のオフロードイベントでの教訓>
・オフ走行中は薄着推奨、気温は低くても大汗をかく。
・インナーだけでも着替え持っていこう、あとデカいタオルも。
・ポンプ持ってるんだからエアは思い切り落とそうぜ。
・下った道は帰りに登らなくてはならない。
・登れないものは登れない。
・だから登れないっつってんだろ!
・人のバイクを後から押すとそれはもうというくらいに泥が飛んでくる。
・転倒時に腰パッドが効いた。
・転倒時にネオプレングローブだったのは失敗だった。
・とにかく怪我の無いように。あとバイクを壊さないように。
・防水ソックス凄ぇ。
遊んだわー
(撮影:56号氏)
★
■今日の走行距離:500kmくらい 総給油回数:3回
■今日の教訓:雨でもこんなに楽しめるとは。(でも次は晴れの時に)
■ ご注意 ■
ツーリングレポート中の数値・金額・時間・時刻等の表記は、特に記載のない限りツーリング当時のものであり、現在とは異なる可能性があります。
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