■YAMAHA TOURING SEROW 250 FINAL EDITION オーナー編

 

タイヤ感想記 AX41編


タイヤ感想記 AX41編
BRIDGESTONE BATTLAX ADVENTURECROSS AX41

 購入・装着   舗装路で   林道で、の1   高速道路で   林道で、の2 NEW

 

 

garage Ak!rA

 

<2024年9月> 購入・装着

純正サイズが履けるようになりましたし

><余談>
> そしてブリヂストンのAX41に興味があることも変わらず。この次はこれかな?でも交換タイミングがなぁ……

……というわけで無事に(?)寿命となったGP-610の後継として、ブリジストンのAX41を試してみる。

 これまた以前にBLOGに書いたことなのだけれど、新発売された当時、このタイヤはアドベンチャー車、それも大型車向けに思えた。

 だからセローの守備範囲からはちょい離れているようにも感じていたのだけれど、実物を見たらブロック配置がなかなかに攻撃的で俺好み。
 そして実際にセロー250で使った友人(まぁと~るさんですが)から「悪くない」って教えてもらったりも。

 「でもなぁ、リアの対象リムサイズがセローから外れてるんだよなぁ」

  ブリヂストンのサイトによれば、AX41の(セロー250の純正リアタイヤサイズである)120/80-18の対応リム幅は2.50~3.00、だがセローのリムは2.15。

 「だからセローに使うならタイヤは(120/80-18ではなく)4.10-18」とまことしやかに言われていたとか。
 「んじゃこの120/80-18のチューブレスって何用として作ったんだ?」と思ったりとか。

 そしたらね、いつの間にかブリヂストンの資料が更新になって、対象サイズが2.15~3.00に変ってたんですわ。

 「ほらね(?)やっぱりセロー用なんじゃん!」

 うきうきと購入を決めたものの、いや、これがいろいろあったわけでして。

購入

 いつもなら「さくっと購入!」で終了するところ。それが叶わず。
 何故ならリアタイヤ、120/80-18TLがメーカー欠品だったから。(2024/9現在)

 先のとおり、セローにも大手を振って入れられる(?)ようになって、一番の売れ筋にも思えるサイズ。

 なのに欠品というのがどうにも不思議。
 だからいつものようにショップでの購入が出来ず、在庫を通販で探すことになった。

<余談>
 もしかしてこのサイズ、モデルチェンジとか予定されているのかも?と邪推中。
 特に後述の交換の件を考えるとね。
※いずれにせよこのまま販売終了だけは勘弁して欲しい。

装着

 なんとか探して前後通販購入となったこのタイヤ。

 リアのチューブレスは自分でビードを上げられる自信がないので、割増料金を払ってショップにお願いした。
 そして交換後、作業された方から「いやー、ビードが上がらなくてホント難儀しましたわ」という言葉を貰ったりとか。

 プロがプロの機材を使って苦労したというのは余程の事だと思う。
 だからやっぱり(メーカーのスペック表は変わったけど)セローのリムにはちょい太いのではないだろうか。

※もしかすると「ちょい」ではなく「かなり」かも。

 そして「チューブタイヤなら大丈夫だろ」と自分で交換することにしたフロントタイヤ。
 こちらはこちらで大騒ぎ。

 とにかくタイヤが硬い。何をするにも固い

 ビード云々以前に、リムにハメるのに大騒ぎ。
 たかがタイヤ1本の交換に掛かった時間はなんと3時間!

 「まぁ一度ハメたらエアバルブが曲がってる気がしたので最初からやり直したり、そしたらタイヤレバーでチューブ傷付けたらしくエア漏れしたので新品に交換したり、3回やり直してるけどな!」

 炎天下の気温でこれなので、真冬の交換は考えたくもなし。
 んでもこれまたと~るさん(←セローへの手組み実行者)曰く「確かに硬かったけどそれほどでは?」って話なので、こちらは単に腕/技術の可能性もあり。

#でもなぁ、あまりにも入らないから反対側のビードとか入念に確認しながらやったんだけどなぁ……(ぶつぶつ)

 ともあれ、装着後の姿はこちら

AX41フロント
フロント

AX41リア
リア

AX41前後
前後

 フロントもだけれど、特にリアが特徴的な外観だ。

 とにかくブロックがデカくて離れている。「トラクターかよ!」と突っ込みを入れたくなるほどだ。

AX41リアアップ
リアアップ

 これまで使ってきたタイヤよりアドベンチャー/オンロード寄りと思っていたのにこの外観。

 舗装路でのグリップ・ロードノイズはどうなのだろう?これから確認していこうと思う。

<余談>
 このタイヤ、硬いと同時に「重い」気がしないでもない。
 計量ではなく、手で持った感覚でしかないけどね。

<続く>

<2024年9月> 舗装路では

では走ってみましょうか

<続き>

 「おーし、行くぞー」

 それでは実際に使ってみるとしよう、まずはオンロードでの走りだ。

 某日朝、自宅を出発。
 目指すは日光。街中・ワィンディング・高速と試せるし自宅からの距離も程々、テストには丁度良い場所だ。

街中

 まずは街中での走行。

 シグナルスタートで若干のゴロゴロ感
 これは取り回しの時にも感じたこと。走り出せば特に感じないけれど、やはりリアのブロック形状のせいだろうか?それとも「そういう見た目」からの先入観かな?

 タイヤが馴染んできた(と思える)ところでちょいとペースを上げる。

 直進安定性はもちろん問題なし。1.5IP(IppanSeigen:意訳←久しぶりに使った)あたりで手放し/空走させてもブレは毛程も無い。
 フロントホイールのバランスはとっていない(自分で交換したので取れない)のだけれどね。

 その空走で感じるロードノイズはやや大きめだった。

 コー……とかゴー……とか。TW301に似ている気がするけれど同じメーカー(BS)だから?
 これまでのGP-610が実に静かだったので特に感じるのかもしれない。

ワィンディング

 日光いろは坂着。

 それっと上る一方通行の峠道。その走りは……特に問題なく寝かせていけてびっくりする。

 いや、マジで大丈夫。まるで普通のロードタイヤのように、は言い過ぎだけれど、オフタイヤ特有のブロックがヨジれる感じがしない
#フロントにはちょっとだけ感じるけれど。

 さすがにVMAXのようには寝かせないけれど(をい)リーンアウトでくるくると回る。
 これならどこの峠でも「普通に」走れそうだ。

※上りだけでなく下りでも同様だった。

ちょい荒れ場/荒れ路面

 気を良くして色気を出して(?)舗装路を離れ、ちょい荒れた場所へ降りてみて……失敗する。
 何故なら坂を上がれなかったのだ。

 時々画像を撮りに湖(中禅寺湖)のぎりぎり際まで降りる場所。
 そこからは一般道へと戻る際、ゴロ石の転がる急坂を上る必要があり、毎回「登れるかな?」と心配にはなる。そして今日は雨上がり&特に浮いたゴロ石の多い悪状況ではあった。

 いつもどおりえいやと登り始めたが、途中でリアが完全スリップ。前輪もズルズル横へと逃げる。上の歩道から大勢の外国人観光客に観察されながら、おっとっとと一旦バックで戻るハメになった。

 悪状況とはいえ、これまでセローで登れなかったことの無い場所だったので驚いた。
 うーむ、このタイヤ、オフではちょい癖があるかもな。

※ルートを換えて登頂(?)できました。

中禅寺湖畔
右に見える白い石の部分が急坂の登り口、場所が判る人はアタックしてみてください

 中禅寺湖から戦場ヶ原。その先、群馬県との県境、金精峠も楽しく走れたのだけれど、カーブ途中に掘られた路面の縦溝(グルービング)だけはダメダメだった。

 もとよりオフタイヤは縦溝に弱い。だけれどこのタイヤは、これまで試したオフタイヤの中で最も弱く感じた。
 リアは滑る(ような気がする)しフロントも落ち着かない。特に下りは危険レベルだ。
※冬に向けて新しく掘られたばかり(らしい)溝だったからかも。

 金精峠から群馬県へと降りて、昼飯&おやつ。
 では帰るぞとUターンしたら、あんなに青かった空に突然雨雲が現れてずぶぬれになる。
 合羽も持ってはいたけれど突然すぎて間に合わず。ふむ、帰りにちょいダートも試してみようと思っていたけど今日はヤメておこう。

 山を下りれば天気は回復。ずぶぬれウエアも半がわきに。

高速域

 帰り道、よっしゃと試した最高速は、なんと141km/hの表示が出た。

 追い風参考気味ではあるのだけれど、これまでセローで140が出た覚えはない。
 これはタイヤのせいか、それとも単に計算誤差なのだろうか。
#メーター速度は後輪計測なのでタイヤ外径が小さいと表示上の速度がアップする。

 最高速付近でもブレの類は特に感じない。さすがに「安心して」とはいかないけれど、GP-610よりは落ち着いて走ることができた。

燃費

 自宅近くで給油。燃費はなんと48.9km/Lとこれまた過去最高値だった。

 300kmに足りない距離での給油/計測なので多少の誤差はあると思うのだけれど、ナラシ時以上の燃費というのは予想外だった。
 やはりどこかでタイヤの外径を確認してみないといけないだろう。

オンロード総括

……というわけで、全体的にオン寄りの印象は正解だったよう。

 舗装路では、D605等がブロックを変形させてグリップするのに対し、AX41はコンパウンドでグリップしているような気がする。もちろん印象だけだけどね。

 この分なら耐久性も良い……のかな?(それとも偏摩耗が激しいかな?)

<続く>

<2024年9月> 林道で、の1

こちらがメインです

<続き>

 さて、それではオフロードで走ってみよう。なんてったってこちらが本筋なのだから。

 テストに選んだのは俺的お馴染みルート。
 河原のフラットダートから草ぼうぼうの土手、そして本格林道を繋いで走るコースだ。

 ここはGP-610のテストでも使った道。印象がどう違うか変わるのか。楽しみ楽しみ。

河原フラットダート

 川の横を走る砂利道、路面はフラットで走り易い。

 久しぶりのダート走行なので気分も上がる、天気は曇りだけれど雨さえ降らなきゃそれで充分。

河原ダート
見通しの良い場所ではスッ飛ばせます

 走りはもちろん問題なし。

 他のオフタイヤ同様、快適に走っていくことができる。
 ただ、後ろにハネていく石がいつもより多い気がしないでもない。ペースを上げるとそれが更に顕著になっていくような。
 これはブロックの隙間が大きいせいだろうか?それとも単に気のせいか。

草深い土手道

 9月も末だけれどまだまだ気温は高くて、土手の上は夏草がぼうぼうだ。
 藪漕ぎまではいかないけれど、えんやら抜けていくととステップ回りに枝やら草やらがまとわりつく。

 タイヤによっては滑りやすくもなる状況なのだけれど、特に気になるところは無い。
 まぁ先の河原よりペースも低いし、この程度の路面で何かあっても困るのだけれど。

林道

 「さぁ、いっくぞ~」
 俺的本格林道へとINだ。

林道へIN
いつもの林道です

 おらおらと走り出す。
 ここでもいつもと同じように……いや、ちょっと違うかな?

 リアタイヤが横へ逃げるような気がする。

 「滑る」ではなく「逃げる」
 若干のオーバーステア、と言い換えても良いかも。

 思ったラインより内側を向くので曲がり易いとも言えるし危ないとも言えるし気持ち悪いとも言える(をい)

 この林道、今日はいつもより石ゴロゴロ。
 確かにタイヤが逃げやすい状況ではあるのだけれど。

石ゴロゴロ
いつもより多め・深めに撒かれてました

 「やっぱタイヤパターンの影響なのかな?」と考えながら走る。

 例えが難しいのだけれど、GP-610を「路面の石の間にタイヤブロックを差し込む感じ」とすれば、AX41は「ブロックの間に石を挟み込む感じ」なのだ。
※なので石が後ろによく飛ぶ……のかも。

 いろいろ試しながら走り、さぁこの先から路面がもうちょい厳しくなるぞ……というところで。

 通行止め~

 張り紙によれば路面陥没とのこと。まぁここしばらく大雨が続いたから仕方ないだろう。
 もちろんセロー的にはゴニョゴニョできるのだけれど、今日は無理に抜ける必要もないし。

通行止め
このゲートから通行止めってのは初めてで

路面陥没
……だそうです
(既に踏み跡あり)

メーター誤差

 Uターンしての帰り道。
 舗装路へと戻った後、思いついてGPSでスピードを計測してみる。

 以前、別コンテンツ(ここが違うよセロー250と225)に書いた通り、スピードメーターの表示とGPS(GoogleMap)との誤差は、ノーマルタイヤ(TW301、302)だと10%という辺りだった。

 AX41での誤差は……それプラス2~3%はありそうだ。やはりタイヤの外径が小さいに違いない。

※GPSでの速度は、直線&アップダウンなし&比較的長距離連続で測らないと誤差多し。

 だとすると、先日の最高速も燃費も納得がいく。
 どうやらAX41を履くと、ちょっとだけハッピーメーターになるようだった。

<もう少し続く>

<2024年10月> 高速道路で

まだ本格的に林道で使ってないんですが

<もう少し続き>

 「さぁ!本格ダート行ってみるか!」……の前に、そこそこ長距離の高速道路へ突っ込んでしまうのが俺の俺たる所以なのだけれど。
#だからといって乗り方を変える気は無し(再)

 思い立って行った伊豆ツーリングをはじめ、高速道路をトータル2~300km走った後の印象をごく簡単に書いてみよう。

 基本的には、先の街中やワィンディングの感想と同じだ。高速だとそれらがより強調される事になる。

 タイヤのゴロゴロ感、そしてロードノイズ。これらは街中より拡大した。

 特にロードノイズは大きく聞こえる。最初は「パンクでもしかかってる(エアが低下している)のでは?」とタイヤを確認してしまった程だ。

 もちろん「不快」とまではいかないけれど、神経質な人は気になることだろう。

 走っていて感じるのは「重い」「硬い」

 なんというか「バネ下が重い」気がする。
 加減速にせよ巡行にせよ「重いものが回ってる」イメージがつきまとう。「慣性が大きい」と言い換えても良いかも。

 俺のような素人でさえそう感じるのだから、神経質な(略)

 もちろんこれらも、先のとおり実際に測ってはいないので単なる気のせいである可能性もある。
 だが「気のせい」としても、そう感じる何らかの理由はあるはずなのだ。

 ネガティブな事が先に来たが、もちろん良い部分もある。

 例えば(高速道路なのでワインディングとまではいかないが)コーナーが続くルートでも心配は無い。これまた先に書いた通り、オン車的な感覚でイケる。

 ブロックタイヤでありがちな「探り探り」は必要なく寝かせて行ける。
 もちろん慢心は危険なのだけれど。

 そしてその影響かどうか、ブレーキングには気を遣う必要があった。

 先のツーリングの時。路面の濡れた東名高速で前を走るトラックにノールック急ブレーキをカマされた際、俺の意識より大分早めにリアがブレイク、人間ABSを使うハメになった。
 もちろん濡れの影響はあるのだけれど、意識とのズレの原因が速度を上げすぎたせいなのか、はたまた他に要因があるのか、今後気に掛けていこうと思っている。

※実は西伊豆のワィンディングでも、意識ズレでの(線越えはしていないけれど)オーバーランが複数回発生した。

東伊豆峠
この時は残念ながら富士山は見えず。でも気持ち良く走れました

……というわけで、高速道路でも「オン寄り」の印象は変わらなかった。というか拡大した。

 アドベンチャー的大排気量/大トルクのマシンに合うのはどうやら間違いなさそうだ。

<次こそオフロードの感想書く>

<2024年11月> 林道で、の2

やっと走れました

<ではオフロードの感想書きましょう>

 さて、ようやく!というかなんというか、ちゃんと林道を走れたのでその感想を書いてみるとしようか。

 本格ガリガリ林道(?)ではなかったけれど、俺的には走る機会が一番多いパターンの路面だったということで。

紅葉林道
基本的には走り易い林道です

 紅葉の林間路、馬坂林道を走っての感想。基本的にはこれまでと同じだった。

 曰く、タイヤが硬い、もしかすると重い

 オンロード/ワィンディングでの感想同様、ブロックがたわんでグリップする感じは薄い。
 未舗装路ではブロックの間に路面を引っ掛けていく感じになる。
 TR-011ツーリストの真逆と言えるだろう。

 なので、泥路面とかに強いかもしれない。砂場も走り易いかな?
 その分、岩場/デカ石/浮き石には弱いかも

 またまたネガティブ面が先になってしまったけれど、俺的には「このタイヤだからヤメとこう」は無いはずだ。

 俺の腕で入れるダートでは大きな問題はなさそうだし、「そこへ向かうまでの舗装路」ではこれまで以上の安心感。

 大荷物を積んでのロングツーリングにはぴったりだろう。出先での砂利道走行も含めてね。

……というわけでこのタイヤ、当初の印象どおり、他のオフタイヤより「オン寄り/アドベンチャー車向き」なのはどうやら間違いなさそうだ。

※AX41を含めたこれまでのタイヤの感想をグラフにしてみました。

<了>


 

 

 

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