■YAMAHA VMAX1700 オーナー編

 

ユーザー車検記

ユーザー車検
普段のメンテナンスが重要です

 

<2012年5月>

何度もレポートしてますけど

 新型VMAXのユーザー車検をレポート……してみるのは正直必要かな?とも思ったのだけれど(笑)

 これまで先代V-MaxGSX1300R隼と数度に渡りレポートしてきて、手順自体はほぼ同じ
 今更書いても?という気したのだけれど、せっかくなのでまとめてみよう。
 #それにホラ、結果的には変わったところもあったわけだし。

※以下は、2012年5月現在の国土交通省栃木運輸支局の場合です。
 地域によって一部異なる部分もある(らしい)ことをご了承下さい。

■ユーザー車検とは?

 いうまでもなく、オートバイのオーナー(ユーザー)が自ら行う車検取得の事だ。
 十数年前までは制度としては存在していたが実際は恐ろしい手順が必要(というか面倒臭さ)だったため形骸化していたが、法改正(1996年くらいかな?)により身近になった。
 個人的には、ユーザー車検が一般化したのは法改正そのものより、その後現場(車検場)の方の意識が変わったことの影響が大きいように思うのだけれど。

 ショップだと資格を持っていて自社で点検・車検を完了させる場合(=指定工場)もあるのだけれど個人ではもちろん無理。
 なので必ず実車に乗って(持って)検査場まで出向く必要がある。

 ちなみに検査はナンバープレートと同じ運輸支局である必要はない。全国何処でも大丈夫だ。
#なので「あそこは厳しい・易しい」などという噂も出る。

■メリットとデメリット

 メリットは言うまでもなく費用
 2万円弱の自賠責保険(正確には自賠責は車検費用ではないのだけれど)に税金+検査料が5000円程度、あとは数百円の書類代。これだけで済む。
 ショップに出した場合と比べるといかに安いか判るだろう。

 デメリットは、整備そのもの。
 「車検を機会にプロにバイクの状態を見て・直してもらう」というのは実は非常に有益な事だ。自分の点検・整備に自信のない人は無理にユーザー車検せず、ショップにお任せすべきだとも思う。

 車検は平日のみなので、普通のサラリーマンだと休暇をとらなくてはならないのも大きなデメリットだ。

★余談★
 最近はこの他に「車検代行」というシステムもあるようだ。
 点検・整備は一切なしで、車検場への持ちこみ・手続きのみを代行してくれるらしい。
(なのでNGが出たらそのまま持ち帰る:ユーザーに返す)
 ユーザー車検より手軽だしショップに出すよりは安いのだけれど、個人的には「そこまで面倒がるなら素直にショップに出した方が…」とも思うのだけれど。

<<事前準備>>

■あらかじめ用意すべきもの

・車検証
 (自動車検査証)
・これはまぁ、言うまでもなし。もちろんコピーじゃダメ。
・自賠責保険証
 (自動車損害賠償保険証明書)
・これまた言うまでもなし。但し大抵の場合今の保険は切れ掛かっているので注意。
・車検前に、この先24ヶ月以上の保険に入る必要がある。これは車検当日、車検場近くに必ずある代書・保険屋(後述)で処理可能。もちろん別のところであらかじめ更新しておいても良い。
・納税通知書 ・軽自動車税の納入・領収書のこと。毎年4〜5月に送られてきて納税している…よね?
・〜5月車検の場合は昨年の領収書、6月〜の場合は本年の領収書が基本。
・書類紛失の場合は、担当の市町村役場で再交付してもらえる。「車検で使うんですけど」で判るはず、多分無料。
・点検記録簿 ・二輪用の点検記録簿
・バイク付属の点検記録簿でも大丈夫なはず、また代書・保険屋(後述)でも買えるはず。
・実は、要件を満たしていれば書式はさほど問題ではないらしい。なので俺は自分で(Excelで)用紙を作って、そこに自筆記入している。
・印鑑 ・三文判で良いが、シャチハタは控えた方が無難。
・現金
・意外に忘れやすいので注意。
・自賠責保険も含め3万円あれば充分だが余裕をもっておくにこしたことは無い。
・その他あると便利なもの ・書類ばさみ・フォルダ(現地では大量の書類を持ってうろうろする必要がある)
・工具一式(あるとないとでは大違い)
・筆記用具(ボールペンとエンピツ:OCRマーキング用)←現地にもあるが念のため

■車検・自賠責保険が既に切れていたら?

 車検は期限の1ヶ月前から検査可能、なので早めに受けておくのが望ましい…のだけれど、えてして切れてしまうものだ。
#特に車検時期が冬場だったりすると。
 この場合、そのままでは乗っていけないので仮ナンバーを取ることになる。

 仮ナンバーは所轄の市町村役場にて借りる。費用は数百円、理由は「車検の為の回送」で。
 この時自賠責保険を確認される(仮ナンバーとはいえ無保険運転は不可)ので、事前に自賠責を更新しておく必要あり。
#役所によっては二輪車用の仮ナンバーが無く、四輪用を貸し出す場合もあるそうな。

★余談★
 先のとおり、冬場は乗る機会が少ないのでわざわざ車検に持っていくのが面倒臭い。だからあえて車検切れさせておき、春に改めて車検取得というのもアリだと思う。
(自賠責が少し無駄になってしまうかもしれないけれど)
 時期をズラすならやはり春か秋だ。
 真夏は真夏で検査中のエンジンの熱気やバッテリーが心配だし、北関東は夕立もあるし、何より乗ってる人間がバテてしまうので。

■車検予約

 ユーザー車検には予約が必要となる。
 以前はテレフォンガイド(音声案内)だったが、2010年からWEB(or携帯)予約に統一されたらしい。
※詳しくは「自動車検査予約システム」でweb検索してください。
 ID登録が必要になったのは面倒だが、「とりあえず予約を押さえて後でキャンセル」的な行為防止なのだろう。

 指定は日付と時刻帯(午前・午後それぞれ2分割)、発行された予約番号をメモしておくこと。
 そしてもちろん、運輸支局(車検場)までのルートとかかる時間を確認しておくこと。

★余談★
 予約は1週間前から可能なのだけれど、混雑時期でない限り、天気予報が「晴れ確実」になってからしたほうが良いと思う。雨の検査場って恐ろしく面倒な気がするので。(←未経験)
 ちなみに一番の混雑時期はやはりGW直前(=「休みに乗りたいんだ!」)だそうな。
 時間帯は無条件に午前中がお奨め。
 何かでNGになった場合、その日のうちなら再検査(費用不要)が可能。午前中なら修正・整備の時間がたっぷりととれるからだ。
 今回の俺の検査も、第2ラウンドという10:30amからの時間帯を選択した。


■バイクの整備

 もちろん一番の重要作業がこれ。
 一般的な日常整備については完了済みが大前提。

 整備内容については細かく書かない(書けない)けれど、注意するとすれば以下の点だろうか。

・光軸・光量 ・一番引っかかるのがコレ。
・自信がなければ車検場近くに必ずあるテスター屋さんでチェック(有料)すると安心。
・ホーン ・普段使わないのでチェックから漏れることが多い。いざと言うときホーンが鳴らないバイクって意外に多いのだそうだ。
・ミラー
・ミラーの規制は何度かにわけて厳しくなっている。新型車でミラーを交換している人は要注意、今は結構大きなミラーでないと通らない。
・幅
 (ハンドル幅)
・ハンドル交換をしている人は注意。
・純正±40mmまでは許容範囲。
・高さ ・高さ的にはミラーは対象外、VMAXの場合は(多分)ブレーキマスタシリンダの位置。
・これまた極端にハンドルを上げている人、もしくは極端な別体型マスタシリンダに交換している人は要注意。
・これも純正±40mmまでは許容範囲…のはず。
・シート ・シングルシート系にしている人は戻す、タンデムステップも同様。
(1人乗車に構造変更するのでなければ)
・ポジションランプ
・ウインカーをポジションランプにするのはフロントのみ可能、リア不可。
・ウインカー動作時にはポジションは消えていること。
・その他 ・検査対象項目は山ほどあるけど割愛。
・マフラーに関しては後述ということで。

<<当日の作業>>


■自賠責保険準備

 先のとおり、車検場近くの代書・保険屋さん、もしくは馴染みのバイク屋さんで自賠責を更新する。
 旧保険証を提示して「24ヶ月ね!」と明るくお願いすれば良い。
 旧保険証もまだ切れていない(はず)なので、出来上がった新保険証と一緒に保管する。

 保険金額は自賠責の支払実績(収支)により変動する。
 そしてこの制度になってから二輪車の保険金額は激減した。これもユーザー車検が広まった一因かもしれない。

★余談★
 新車購入の場合、自賠責は25ヶ月入る場合が多い。
 なので3年目の車検の時にはほぼ1ヶ月余分があるが、余裕を持って24ヶ月分入っておいた方が無難と思う。

■運輸支局での書類作成

 まずはともかく受付窓口へ出向き、二輪車のユーザー車検である旨を告げる。以後はそこで指示されたとおりに動けば良い。
 今回の場合はこんな感じ。

・車検証他、準備済みの書類は全て持参のバインダーに挟んでおく。以後書類は一括で管理。
→「自動車検査票」「自動車重量税納付書」を貰い(無料)、用意してある見本に従って記入・捺印する。
→受付窓口でざっくりチェックしてくれた上で、隣の棟(出納系?)で印紙等の処理を指示される。
→印紙を購入(有料)。印紙は先の資料に貼り付けてくれる。
→更に隣の棟(民間)で検査用OCRシート購入(有料)する。
→最初の棟へ戻り、これまた見本に従ってOCRシートに記入。ここだけエンピツで。
→全ての書類を窓口に提出して再確認。OKなら予約番号をチェック、問題なければ検査場へ。

★余談★
 「書類を持ってうろうろする」必要があるのはこの時点。まぁ所轄というか担当というか役所と民間というか、そんなのが違うのであちこち歩かなきゃいけないのは仕方ないのかもしれないのだけれど。
 それでも昔に比べると施設(窓口)の並びは考えられてずいぶん楽になったかと。何より係りの方が皆親切だし。


■検査場での検査

 検査は、検査官によるチェック二輪車専用レーンでの自動チェックの2種類(+α)

 「今回の」(後述)検査官によるチェックは下記のとおり。

・フレームナンバーの確認
 車検証との確認用。検査官の方から聞かれる事があるので、自分のバイクのフレームナンバーが何処に刻まれているかを確認しておくこと。VMAXの場合は三又(ステアリングステム)右側。

・外観チェック
 ざっくりと外観&タイヤの状態をチェック。

・保安部品の動作確認
 「ハイビームにして」「ウインカー右点けて」「フロントブレーキかけて」等々と指示されるのでそのとおりに。

 次はレーンでの自動チェック。レーンに入る前に自車の仕様をボタンでセットする。
 内容は「ライトは1灯」「速度は後輪計測」等々だ。

 レーンにバイクを進ませる。以下は前にある表示板の指示に従えばOK。
 「フートレストを踏む」とかの指示が出るが、「フートレスト=検査ラインの左右にあるバー」と判れば大丈夫。

 計測内容は、
・前輪ブレーキチェック(親の敵のように握る)
・速度計チェック。(「40kmになったら…」の指示あり)
・後輪ブレーキチェック(親の敵のように略)
・ライトチェック(ご先祖様に祈る)

 検査が終了したらレーンを出る。
 以前はここで検査シートを機械に入れて結果を印字していたのだが今回は不要(検査官の方が処理してくれた)だった。

 最後に排ガスチェック

 マフラーに計測器を入れて測定する。
 計測時間は1分ほどだろうか、これまた検査官がOK・NGの判定をする。
※今回は音量測定は無し。ノーマル(に見える)マフラーのおかげだろうか?(後述)

 NG項目があった場合、修正の後再検査となる。
 先のとおり、当日内なら費用が掛らず再検査可能(のはず)この時工具の有無が大きな差となる。

 ちなみに今回の場合、全て一発でOKだった。

■合格したら

  書類一式を持って「総合判定所」へ。
  検査官に確認してもらい、合格印をもらう。

  事務所に戻って書類を出すと、新しい車検証とステッカーを交付してくれる。

  これにて車検は終了だ。



■費用と時間

 今回かかった費用は下記のとおり。
 時間は運輸支局へのIN〜OUTで1時間というところだろう。

・自賠責保険24ヶ月分 14,100-
・重量税 3,800-
・登録・検査料 1,700-
・OCRシート 60-
 \19,600-

 ☆

うちのVMAXに関して

 とまぁ、今回の車検は上記のとおり無事終了したのだけれど、最後にいろいろ思うところを書いてみよう。何度か「今回の」とわざわざ書いた件を含めて。

 まず、先の「検査官によるチェック」だが、過去の車検ではこれだけではなかった。

 例えば先代V-Maxの場合、バックステップの取り付け部をハンマーでコンコンして緩みをみたり、懐中電灯で前後パッドの状態を確認したり、ハンドルの幅やラジポンの高さをメジャーで確認したりと様々なチェックが行われた。音量測定に関しても同様だ。

 で、ここから先は想像でしかないのだけれど、「目視による確認」と「年式」により、実際に行うチェックの内容はかなり変わるのではないだろうか。

 純正ではない部分、低年式の場合は経年劣化しやすい部分が重点的にチェックされている気がする。

 その意味で今回の場合、初回車検&ほぼノーマル(に見える)ことで「比較的軽いチェック」だったように思う。
 同じ意味で、洗車した綺麗な車体で車検に出向くというのも重要なポイントだろう。


 今回の車検は、あえて特別な整備をせずに挑んでみた。
 初回車検だから…というのももちろんあるが、日ごろのメンテがどれくらい有効か確認したかったのだ。

 車検で一番引っかかりやすいのは光軸だが、これも未調整だ。

 実は隼のユーザー車検、10年で4回受けたが一度も光軸調整を行わなかった。
 これはフルカウルだからというより、ライトの固定ボルトが複数で、かつ遊びがなかったからだろうと思っている。(ライト・アッパーカウル自体は何度も取り外ししている)
 先代V-Maxはほぼ毎回光軸で大騒ぎ。こちらはライトの固定もレンズの固定もいいかげん…というか遊びが大きく、2年間の振動もしくは取り外しにより確実にズレがでる。
 自宅ガレージで軽く調整(目印がある)していってこれなので、無調整で通るのはよほど日頃の行いの良い人だけだろう。

 対して新型VMAXのライトは、4本のボルトでライトケースごとフレームに固定されている。
 つまりほぼ隼と同様の固定内容。ボルトも正面からなので横方向へのズレが生じる恐れも少ない。「なら無調整でも?」と考えたのはどうやら正解だったようだ。
※もちろんライトケースサイドのボルトまで弄ってしまうと判らないけれど。

 そういえば、先代V-Maxでよく騒がれたHIDバルブは新型ではどうなのだろう?すんなり通るのだろうか?
 まぁワイズギアでアブソリュートを取り扱っているくらいだから大丈夫だとは思うのだけれど。


 輸出仕様同等にしてあるチャンバー・サイレンサーに関してだが、これはまったく問題なしだった。

 排ガスをきちんと測定してもらい、CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)、CO2(ニ酸化炭素)全て基準値内
 R-ECUの影響もなさそうだった。

 先のとおり今回は音量測定はなかったが、あったとしても合格するのは間違いない。


 整備とは別に車検用に変更した部分が1箇所だけある。それはハンドガードだ。
 さすがにこれは車幅的に無理だろうと思ったからだ。

 そしてバーエンドの処理に困る。ノーマルのバーエンドは6mmなので8mmのハンドガード用ボルトは入らないのだ。

 ハンドル内部に突っ込んであるパーツ(←アチェルビスの)を交換すれば市販のバーエンド(6mmの内部パーツ付き)が取り付けられるのだが、正直面倒だし、何より手元に「6mmの内部パーツ」が無い。加えてこれに気づいたのは車検当日の朝なのだ。
#前日まで「バーエンドはノーマル付けりゃ大丈夫!」と安心してた。

 「時間が時間が!」と騒ぎながら、手持ちの6mmバーエンド(内部パーツなし)の穴をドリルで強引に8mmに拡大する。
 これにハンドガード用の8mmボルトをずぶりと刺す。結果、ハンドル端にはボルトの頭が飛び出ることになった。
※「おっぱいバーエンド」と命名


 車検時、「突起があってはダメ」と言われるかとドキドキしていたのだけれどお咎めなし。尤もこれもノーマル然スタイルの効果かもしれない。
 次回は8mmのバーエンドを買うか、今の奴に途中まで10mmの穴を掘るか(←ボルト頭の格納用)どちらかで対応する予定である。

★余談★
 今回の車検、予約した第二ラウンド時間帯の先頭に並んだのだけれど、次に来た隼の方から「もしかしてホームページやられてますか?」と声を掛けられた。なんでも隼を買う時にうちのHPを覗いてくれたらしい。いや、悪い事はできませんな。(←してません)


 

 

 




 

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