■ここへまとめます
うちのセローから出るようになった音・異音についてはこれまでいろいろ書いてきた。
・SP忠男・パワーボックス装着記
・3,000km走行チェック記
・異音?ちょい気になる音観察・対応記
このうち、「走っている最中聞こえるようになった変な音」について、ここにまとめておこうと思う。
※前述のコンテンツにも「ここに現象と対応と結果をまとめて書いておくとしよう」と書いたのだけれど、上記1つの現象に絞りこちらに記載。
★
これまでの経緯
・ツーリングセロー250を新車購入。総走行距離3,000km辺りから、走行時にエンジン音以外の音が混じるようになった。
・音は、低回転時には「……カラカラコロコロ」高回転時には「……ンガーッ」、何かが共振しているような音。
・エンジン音が変わるのではなく、エンジン音に上記の音が加わる・乗る感じ。
・5速50km/h~60km/h巡行からの、スロットルじわり開け・閉め時に音が出やすい。
・上り坂でトルクが必要になった時のスロットル開けでも出やすい。
・エンジンが冷えている時は出ない(感じない)エンジンが熱くなってから発生する。(冬季だと15分程度走った後)
・音はエンジンの回転数と連動する。クラッチを切っての空走時には出ないので駆動系(チェーン他)からの音ではない。
・音はエンジン前部から聞こえる。左右からはあまり聞こえない。
・停車時でのレーシング(空ぶかし)では感じない。乗って走らないと聞こえない・感じない。
・共振しそうなツーリングセローのアンダーガード、アドベンチャースクリーン等を外して走っても状況変わらず。
・エンジン周りに石等が挟まっていない事確認済み。
・エンジン自体は好調に思える。135km/hまできっちり回る。
★
音が出るようになった時期に行った事
・エキパイをSP忠男のパワーボックスに交換した。なので最初にこれが原因と疑いあれこれ調整した(エキゾーストガスケット交換他)
・2回目のオイル交換(+フィルター交換)を自宅で行った(1回目はショップでの1,000km点検時)オイルの銘柄はヤマルーブプレミアム 10W-40。
・新車の慣らし運転が終了、いろいろ試していた期間も終わり、本格的に回し始めたのもこの辺りから。
★
相談1:購入バイク店
・購入店に持ち込み状況説明、試乗してもらう。
・音は確かに出ているとのこと。俺の思い込み・勘違いではなさそうである意味ほっとする。
・巡行じわりより高回転の方が判り易いとのこと。
・エンジン内部からの音かどうかは不明。確かにエンジン前部から聞こえるがフロントフェンダー辺りで音が反射している可能性もある。
・エンジンであればタペットクリアランスが狭い・きつ過ぎるの可能性。(これは「エンジンが熱くなってから音が出る」と符合する)
・DG17(~2017式)であればAIからのエア混入も考えられるが、DG31(2018式~)ではO2センサー化されAIは封鎖されている。
・ノーマルエキパイに戻して確認したい。
★
自チェック1
・AIカバーを確認。二次エア混入的痕跡は発見できず。
AIカバー
異常なし
・エキパイをノーマルに戻すにはサイレンサーガスケットが必要(パワーボックス装着時に破壊して取り外し)なので後日。
★
相談2:SP忠男
・SP忠男に状況をWEBから相談。即日TELにて連絡を頂き驚く。
・DG31用パワーボックスは相当数販売しているが、これまでこのような事例は聞いていない。
・(これまで俺が思いついた以外に)考えられるとすれば、エキパイに付いているエンブレムの接着不良による振動、エキパイガードの共振など。
・ノーマルエキパイに戻すとどうなるか?
・不明な点は今後も遠慮なく相談して欲しい。
★
自チェック2
・エキパイガードを外して走る、も状況同じ。
内側のメッシュワッシャも異常なし
・エンブレムはどうか?空ぶかしした時の振動を確認しようと、うっかり塗装済みの金属を焼けたエキパイに当ててしまい、表面が溶けてエキパイに付くという失態をおかす。
見た目問題なし
塗装というかカバーというか
・だがこの後、乗って感じる音が小さくなる。溶けた塗装が隙間に入って振動が減ったのか?ということはこれが原因か?
・だが走る事十数分で元通り。これは付いた塗装が焼けきったからなのか、それとも停車で冷えたエンジンが熱くなっただけなのか。
・エキパイをノーマルに戻して試したいがそれにはサイレンサーガスケットが(略)
★
……と、ここまでが2月後半での話。
某日、注文しておいたサイレンサーガスケットが届く。
さて、ではノーマルエキパイに戻すと状況はどう変わるのか確認しよう。
<続きます>
★
■ノーマルに戻しましょう
<続きました>
……というわけで、ノーマルエキゾーストパイプに交換する(戻す)
純正サイレンサーガスケットは送料込みで1500円オーバーだった、やれやれ……
一見固そうですが、外す時にはバラバラになります
手慣れたのでエキパイの交換作業は10分とかからず。
外してからもう一度確認したが、PowerBoxエンブレムはしっかりと付いており振動するようには思えなかった。
交換完了、エキパイガードは外したままテスト
<余談>
パワーボックスエキパイのフランジにゆがみが出ていて(赤線方向)外す際にボルトが引っかかった。
原因はナットの締め付けすぎのはず。うーん、締め付けトルクにはかなり注意していたつもりなんだけどなぁ……
★
エンジンスタート。アイドリング音が違う。まぁ当然か。
走行開始。
エンジンが温まる(熱くなる)まで音が出ないのはこれまで同様、15分程走って、さてこれから先はどうだ。
結果から書くと「音は出ている」
若干音質(?)が変わったものの、いつもの音が発生した。
但し、音を感じる回転数が下がったような。今までが5速50~60km/h(に該当する回転数)だったとすれば、そこから5~10km/h前後下がった辺りで最も感じる。
これは純正エキパイで排気音が小さくなった分、下から感じるようになったのだろうか。
異音の音量自体もやや小さくなったような?尤もこれも「ような?」な程度、大枠では「変わりなし」と言っていいと思う。
そしてこれらは、ナラシ&その後に(ノーマルエキパイで)いろいろ試しながら走った時には感じなかった音なのは間違いない。
つまり、「忠男、疑ってごめんよ」(←気安い)
エキパイを換えた事で出た違いというのは、性能・構造云々ではなく、音を反射させやすいかどうかの違いかもしれない。純正エキパイは厚くて重いし、パワーボックスは薄くて軽いはずだから。
まぁこれらも広義ではエキパイの性能の一つと言えるのかもしれないけれど。
★
相談3:購入バイク店再び
再度購入店へ持ち込み、ノーマル状態で確認してもらう。但し担当は前回とは別の人になった。
試乗してもらうと、「音は出ているが上のほう(レッド前)で感じる」
うーん、今日の俺とは感想が真逆だ。ということは感じている音も別物なのだろう。この辺り「音」というのは本当に難しい。
ともあれ、今回は時間があったので、車体周りをストリップアウトして共振しているものがないかを確認してもらう。
俺的には一度ならず確認済みだけれど、プロに確認してもらえるのは安心できるところだ。
※それにホラ「掃除は毎回別の人に頼め」って格言もあることだし。
※↑同じ人だとルーチンワークになってしまい行き届いていない部分に気づきにくい
残念ながら結果は同様、「それらしい部分なし、異常なし」
★
仮判定
……というわけで、原因は判らないものの悩んでばかりでは先に進めないので、
・音は確かに出ている、気のせいではない
・エキパイが原因ではない
・異物・外装パーツの共振でもない
……これを前提とすることにした。
※共振はまだ疑いあり
残るはエンジン内部のみ。
これから「異音が出そうな部分」を順次確認していくとしよう。もちろん俺が触れる範囲だけだけれど。
※エキパイを純正に戻したけれど、パワー、レスポンス等に特に不満は感じなかったり。
「忠男、ごめんよ」(←気安い)
<まだまだ続く>
★
■いろいろ弄りました
<まだまだ続きました>
……というわけで、タペットクリアランスを確認し、カムチェーンテンショナーも確認した。
丁度良い距離だったのでエンジンオイルも交換。
※フィルターそのままオイルのみ、銘柄は前回同様ヤマルーブプレミアム 10w-40
さて、これで状況は変わるだろうか?
★
自チェック3
某日、テスト走行へと出る。
エンジンが冷えているうちは問題なし、は変わらず。
ああ、このまま変わらないのなら気にすることは何一つ無いのだけれど。
15分走る。いつもならこの辺りからカタコロ言い始めるのだが、あれ?もしかして今日は出ていないかも?
神経質モードになってよ~く聞くと、似たような音が出ているようなそうでもないような。だがこれまでより軽減されていることは間違いない。
どうだどうだと30分走っていつもの休憩所へと到着する。
※この音のテストの際はできるだけ同じコースを(&同じ格好・装備で)回るようにしている。
軽いチェックの後再出発。と、今度は気づく程度に音が出始めた。
これまでもそうだったのだけれど、この音、エンジンが熱くなって、一度冷えて、また熱くなると出やすいように思う。
ともあれ、音量・気になり方がこれまで程ではないのは先と同じ。
うん、これくらいなら我慢しても良い気がする。大事なのは音が出るかどうかではなく、俺がそれを納得できるかどうかなのだから。
※もちろんトラブルやその前兆では無い、の前提付きで。
それにしても、調整は行っていないとはいえ多少なりともエンジン周りを弄って(そしてオイルも再交換して)状況が変わったとなれば、やはり原因はエンジン内部の疑いが高そうだ。
さて、それではこの先どうするか。
エキパイはパワーボックスに戻すとして、エンジン周りでやれることは残ってはいない。
もちろんヘッドとかを開けるつもりは全くなし。なにせ4,800kmしか走っていない新車なのだから。
★
エキパイ再々交換
エキパイをSP忠男のパワーボックスへ戻す。
作業日は暖かく花粉の飛散が膨大の予報。なのでガレージのシャッターは開けずに作業した。
エキパイの交換に手慣れてしまったのは略。
せっかくなので先に付いてしまった塗料等々を落としながら綺麗に磨く。
純正サイレンサーガスケットを取り外す。
うん、短い間だったけど充分役に立ってくれたよありがとう。
なんとか綺麗に剥がそうとあがいたんですが
エキパイ・サイレンサー装着完了。エンジン始動テスト。
閉じたシャッターの中でセローの排気音がパラパラと響く。
ボルトの締め忘れをもう一度あちこちを確認……と、「あれ?排気漏れ?」
エキパイとサイレンサーの接合部からわずかな音がする。
まだ熱くなりきっていない接合部に指を近づけると空気の流れを感じる。
ふむ、この排気漏れが音の原因という可能性はあるんだろうか。エンジンの回転数と連動しているという点では合致しているのだけれど。
この部分、当初ズレもなくすっぽり入ったので液体ガスケットは塗っていない。
試しに塗って塞いでみるか。やれることがもう無い以上、思いついた時に思いついた事から確認しなければ。
★
ガレージに在庫はないので液体ガスケットを新規購入してくる。
※いつぞやエンジンをバラしたときに使ったものは既にカチカチに固まっていた。
量が少ないのはいいんですが価格がねぇ……
塗って付けての作業に特に語ることは無し。
そして今更ではあるけれど、この排気漏れが原因なら空ぶかしでも現象が出たはずだ。
そして、純正ガスケットの入った純正エキパイだと出なかったはずだ。
だから原因としての可能性は非常に薄い。
でもまぁ、やれることがもう無い以上、思いついた時に思いついた事から(略)
★
自テスト4
テスト走行。
改めて聞き比べると、パワーボックスの排気音はやはり純正エキパイより大きかった。
そして残念な事に、熱くなった後に出てくる例の音も、こちらの方が大きく感じた。
音の根本的な原因はエンジンの中にあるとしても、パワーボックスでより強調されてしまうのはどうやら間違いなさそうだ。
※そして先の接合部はやはり関係なさそうで。
ともあれ、これまでの状況(自チェック1辺り)から比べれば、悪くない方向に来てはいる。
異音の大きさも減ったし、当初書いた
>エンジン音が変わるのではなく、エンジン音に上記の音が加わる・乗る感じ。
……よりは、「エンジン音の一部」と納得できないこともない音質になっている。
何より、「熱くなると出る。熱くなって一度冷えてまた熱くなるとより出る」等の状況も明確になってきている。
つまり、我慢できないわけでもない、のだ。
なので、これからしばらくの間は、今の仕様で状況観察のみとしようと思う。
総走行距離が伸びてくるとどうなるか、この先気温が上がってくるとどうなるか。
新車購入~慣らし完了までは気温が高く(7~9月)、音が出始めたのは寒くなってから(10月~)
エンジンが熱くなると音が……とは逆の状況なのだけれど、さて、これらに関係はあるやなしや。
<余談>
SP忠男のセロー250(DG31用)パワーボックス。最近のモデルの画像をよく見ると、例のエンブレムの溶接個所が俺のモデルの倍になっているように見える(4点→8点留め)
先の振動云々のトラブルが実際にあって、それへの対処がされでもしたのだろうか。
まだ実物で確認したわけではないけれど、機会があればメーカーの中の人に直接聞いてみたいものだ。
<なんとなく続きそう>
★
■ご注意■
当サイト内における整備・メンテナンス・操作は素人の手によるものであり、かつその記述内容には誤り、思い違い、記載漏れ等のある可能性があります。
この為、説明を真似て作業した場合でも、故障、事故、怪我等の危険性があります。
このようなトラブルにつき管理人は一切の責任を負いません。作業は個人の責任においてのみ行ってください。
☆
■ SEROW250 コンテンツ一覧 ■
☆
(C) 1998-2024 garage Ak!rA. All Rights Reserved.