■やっぱこれでしょう
セロー250のバッテリーを交換する。
3月、さて出かけるかという時になってセルがグズる、回らない、エンジン始動せず。
「まぁ寒くて1か月放っておいたしなぁ……」と、四輪からケーブルを引いてジャンプスタートさせて乗り出す。
4月、エンジン始動せず。「まぁ3週間放っておいたしな」とジャンプスタート。
5月、エンジン始動せず。「まぁ……え~、1週間しか放っといてないんですが」
この日は暖かかったので(というよりジャンプケーブルを引っ張り出すのが面倒だったので)押し掛けで。一旦走り出せば(その日は)まったく問題なし。
うーむ、これから暑くなるし、乗り出す機会も増えるから問題は減ると思うのだけれど、逆に言えば乗り出す機会が増えるからこそ、今のうちにトラブルの芽は摘んでおきたい。
ここはすっぱりとバッテリーを新品に交換しておくのが正解だろう。
※「四輪で使っているサルフェ―ション除去装置を付ければ……」な思いも過ったのだけれど、セローのバッテリー周りにそんなスペースがあるはずもなく。
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セローは新車購入後5年弱。
純正バッテリーの寿命としては妥当なところだろうか。VMAX1700の純正バッテリーも4年半で終わりになったことだし。
そしてそのVMAX1700で使用しているのが、AZのリチウムイオンバッテリーだ。
あちらのコンテンツに書いた通り、VMAXではなんと8年半も使い続ける事ができた。(しかもまだ寿命ではなかった)
リチウムイオンバッテリーのメーカー/種類も増えてはいるけれど、どうせ買うなら(俺的に)実績のあるものにしたいところ。
だからセローにもこれを奢ってやるとしよう。
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リチウムイオンバッテリーの特徴については、これまたあちらのコンテンツに書いた通り。
要約すると、メリットは「軽い」「減りにくい」デメリットは「高い」
ただまぁ、「高い」については、鉛バッテリー価格のバカ上がりに伴い(更に)気にならなくなっている。
※その他、リチウムイオンバッテリーについては先の/以下のコンテンツでさんざん語っているので略。
>・VMAX1700メンテナンス編:リチウムイオンバッテリー導入記
>・VMAX1700メンテナンス編:リチウムイオンバッテリー交換・賞賛記
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さて、そのAZのリチウムイオンバッテリー。
セロー純正の「GS YUASA YTZ7S」に対応するのは「ITZ7S-FP」だ。
念のためにサイズを調査。四輪と異なり、バイクのバッテリーは格納できる場所のサイズが限られているからね。
YTZ7S:114mm*106mm*71mm
ITZ7S-FP:113mm*85mm*70mm
(長さ*高さ*奥行)
互換品だから当然問題なし。そして高さが低いのはありがたい。ツーリングセロー250のバッテリー周りは配線がエラいことになっているわけだから。
それではと発注を済ます。
価格は純正バッテリーの2倍には届かない、実売比較で1.5~1.8倍という辺りだろう。
2倍使えて2倍の価格なら結果的に同じじゃないか?って人がいるかもだけど、2倍の期間心配する必要が無いのは大きなメリットになるのだよ。
※なので俺は、激安バッテリーを頻繁に交換する手法には興味がない。これはオイルに関しても同じかな。
<続く>
■取り付けは結構面倒で
<続き>
モノ到着。
そして相変わらずの軽さに驚いた。今回は重量比較はしなかったけれど、軽々持てて感動する。「ホント、軽さは正義だよな」(これはバッテリーに限らずね)
上に見える黒いのはスペーサー兼ゲタ
念のために充電状況をチェックする。
BMS(バッテリーマネジメントシステム)が付いているので、バッテリー上のボタンを押すと今の状況が表示されるのだ。
もちろん満充電問題なし。
確認OK
さて、それでは装着を……と簡単に考えていたのだけれど、実際は結構面倒だった。
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セロー250のバッテリー周りには配線が集中している。そしてバッテリーは単純に引き抜けはせず、一旦横にズラす必要があった。
配線集中はFI化の弊害なのかも
(そして中にトンボが居てびっくり)
取り付けバンドを外し、配線をわさわさ(?)やったあと、ここのコレを抜いて、できたスペースにバッテリーをズラして外します。
端子の取り外しはいつものとおり、「外すはマイナス、付けるはプラス」の呪文を唱えながらだ。
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「うひぃ、やっぱ重いわ」と、外した鉛バッテリーを作業デスクへ。
新旧バッテリーの比較がこちら。記載寸法通り、高さ以外はほぼ同一と考えて良いだろう。
幅と奥行きはほぼ同じ
高さの差はこれくらい
新リチウムイオンバッテリーをセローの元の場所に差し込んで、さてと考える。
予定通り、高さ分の余裕は配線の格納に使うとしても、それだけだとガタが出る可能性がある。
セローはひっくり返る事が前提だし(をい)せっかくスペーサーを付けてくれているのだから、それを有効活用するとしようか。
ここにスペーサーを2個差し込みました(接着はせず)
これで天地が逆になっても大丈夫(のはず)
あとは配線を戻してバンドを留めて。
うん、そこそこいい感じに収まったかも。
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それではと始動テスト。
そしてセルの回りが違ってびっくりする。うーん、やっぱりリチウムイオンバッテリーは(そして新品は)違うんだなあ。
さぁこれでロングツーリングも安心!とサイドカバーを被せる前に。
「いかんいかん、これを貼っておかねばいかん……」
まぁ交換時期は大抵サイトのコンテンツで確認するんだけど
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■走ってみました
某日、さくっとテスト走行。
装着時のとおり、セルの回りは良かった。
「新車時以上!」とまでいえるかどうかは別として、「ええ、間違いなく掛かりますから!」的な力強さが頼もしい。
パタパタ走り出す田舎道。「おお、そういえば青空の下走るのは久しぶりの気がするぞ……」
そう、セローには田舎が似合う
走行はもちろん問題なし、だったのだけれど。
「なんかさ、ちょいトルク上がってないか?」
トルクというか、スロットルのツキの良さというか。
ガバ開けではないパーシャルからのちょい開け。チェーン上側のたるみがとれて「さて」という辺り(難解)の加速が妙に心地良かったのだ。
もちろんプラシーボ半分ではあるのだけれど、「うーむ、バッテリーでこの辺りが変化したりもするのかねぇ?」(さて)
ともあれ、悪くなったところは無し。
これで安心、今年の夏は何処へ行こうかねぇ?
#あれ?そういえばバッテリー外すとTripってゼロになっちゃうんだっけ?
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