■試してみるとしましょうか
TANAXのツアーシェルケースをシングル(片側)取付するベルトを購入する。
ツアーシェルケースというのは、主としてVMAX用にと買ったサイドバッグ・サイドケース。
2014年の購入以来、7年半(そうか、もうそんなに経つのか……)ミドル~ロングツーリングに活躍してくれている。
せっかくなので当時の画像を
今回、そのバッグ(左右2個セット)を片側(1個)だけ付けることができるベース・ベルトが発売されたのでセロー用に購入してみたのだ。
<余談>
ツアーシェルケース購入時は備品用品コンテンツに書いたのだけれど、今回は明確にセロー用として買ったのでこちらのコンテンツに記載。
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先のコンテンツにもあるとおり、過去サイドバッグ不要論を説いてきた俺。
それでも使ってみてなるほどなと思い、それでもやっぱ幅が広いぞ!と嘆き。
「元々幅広のVMAXだから我慢できるけどセローだと難しいだろうな。そもそもオフ車はアップマフラーで右側には付けにくいわけだし」
そしてそう言いつつ「セローに付けるとすればこんな感じで」とBLOGに書いたのがこれだ↓
「右側用のバッグはマフラーを避けてシート上にセット。そして左は片側のみでもズレおちないようベルトを工夫できないだろうか」
ちなみにこれを書いたのが2019年1月なのだけれど、その後、2019年5月にメーカーのTANAXからシート上に設置する「シートシェルケース」が発売されたのが興味深いところだ。
そして今回(2021年末)いよいよ(?)左側だけを取り付けることができるベルトが発売されたというわけだ。
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現在、うちのセローに積載量的な問題は無い。
通常はアルミ箱。これで1~2泊なら問題なし(伊豆大島ツーリングとか)
長期間ロングにはホムセン箱+サブボックスで万全。(北海道ツーリングとか)
なら何故今更サイドバッグ?なのだけれど、ツーリング中は積みっぱなし・いざという時まで不要なものを入れておけると便利かなと思ったのだ。
例えば工具とかタイヤチューブとか予備ガソリンとかパンク修理剤とか。
これらをひとまとめにしてロックを付けて開け閉めなし。出先で出し入れするのをメイン箱だけにすればいろいろと楽になる気がする。
もちろん転倒時の危険性とのトレードオフになるわけだけど、まぁ選択肢が増えるのは良い事だろう。
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さて、取り付けにあたっては、そもそもこの商品の取り付け見本がセロー250なので問題なし……と簡単に言えないわけで。
うちのセローはツーリングセロー。スタンダード版とではリア周りの幅と構造(キャリア)が大きく異なっている。
この辺りは影響するだろうか?ま、実物を合わせてみるしかないのだけどね。
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購入・確認
さくさく購入。
実物が届いて能書きを確認する。
本来は買う前に確認すべきですが
これも特に問題なし……のはずが、「あれ?ベルトが入ってないぞ?」
説明文中の「固定ベルト」が見当たらないのだ。
「あって当然」の表記なんですが
梱包を見直したけれど入っていない。
そういえばこの能書きの先頭にある商品画像にもこのベルトは書かれていなかった。
とするとこの「固定ベルト」
今回の取り付け(左側のみ)では使わない、右側用ツアーシェルケースの付属品を使えということなのだろうか?
ツアーシェルケースには本体用メインベルトとは別に、バタつき防止用(と思われる)ベルトが2本*左右分付属している。
これの名称も「固定ベルト」だったはず。試してみると確かに取付けクリップは同じだった。
これなんですけどね
「これを使うのかなぁ?でもそれなら明確にそうと書いておいて欲しいよな」
※「本当に収納漏れだったら教えてください」(←誰に聞いてるんだか)
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取り付け
取り付け自体に難しい事はなさそうだった。
まず、うちのセローの左サイドに付けている「自作フック」と「自作工具入れ」を外す。
付けたままでも問題はなさそうだったけれど、バッグを安定させたいのと、少しでも幅を減らしたかったからだ。(後述)
大丈夫ではあるんですが……
これくらい張り出しますから
シートを外してベルトを巻き付け、ベースを取り付ける。
先の固定ベルトをキャリアステー右側に結び付け、その後ベースと接続する。
※ケースの重さでズレていかないように。
シートへ巻き付けるだけ
固定ベルトはこんな感じに
あとはいつも通りバッグを留めて、(バッグの)固定ベルトの前はタンデムステップ、後ろはウインカーステーに結び付ける。
リアキャリアが大きいので心配していた各所の長さは大丈夫そうだ。
はい、とりあえずは付きましたよと。(仮)
取り付け完了(仮)
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状況確認
ちょい離れてしげしげ眺めてみて。「うん、やっぱ張り出すよね」
結構な幅になったリア周り。
ざっくり測ってみるとシート中央部からバッグの端までの距離は約40cm。ということはセロー250のハンドル幅(760mm)を若干だけれど越えているだろう。
すり抜け時には気を付ける必要がありそうだ。まぁ左側だけだから多少は気楽なのだけれど。
そこそこの幅になります
シートに座ると、左太ももが少しだけバッグに当たる。
もう数センチ後ろに下げたいけれど、うちのセローにはリア箱のストッパーがあるので下げられない。これはあとで考えよう。
ベースは見た目より固くて厚くて曲げるとかは難しそう
タイヤとのクリアランスは充分だけれど、所謂サイドバッグステーがないので若干不安。
重いものを入れて振りまわすと危ないかな?何か考えた方がいいかな?
※自作工具入れ用のステーがイイ感じに当たっているのでこれを流用しても良さそうな。
ブレるとどうなりますかねぇ?
★
……というわけで、「ツーリングセローにも取り付け自体は問題なし、注意すべきは幅とフレ」という結果になった。
見た目は悪くない。これはVMAXでも感じた事。
容量が20Lあるので先の品々を入れるには十分、というか相当余りそう。雨具やらなにやらいろいろ収められそうだ。
さて、それではこの先「俺のセローに俺が乗って」「心配なく使えるように」あれこれ考えてやるとしようか。
やっぱVMAXに付けた時より大きく見えるわ
<続く>
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■付けましょう
<続き>
日を改めて本格的に対応する。
取付位置
まずはベースを後ろに下げられない原因であるリア箱のストッパーの位置を変更しよう。
取り付け穴の位置を変えれば幅が広がってベースが下げられるはず
リアキャリアベース(黒鉄板)を外すべく、各ボルトを外していて気づく。
「ありゃ?結構緩んでるな」
5か所のボルトのうち3か所に緩みがあった。ナットが緩み留めタイプだから抜け落ちる可能性は少ないのだけれど、ツーリングセローオーナーはチェックしてみることをお勧めします。
「まぁ結構ガリガリ走ったし転びもしたし……」と外してストッパー位置を変えて。
思うとおりに幅が広がって、ベースもより後ろの位置にセットできて一安心っと。
ばっちぐー(昭和)
そうそう、デカボックス用の自作拡張キャリアもこのステーに繋げるからあちらも変更しておかないといけないな。
まぁ穴を開けるだけですが
(でも今やっておかないとツーリング前に慌てるハメに)
★
サイドバッグサポート
お次はサポート。
先のとおり無くても平気ではある(だろう)けれど、思いついたこともあるので対応する。
とはいえ複雑な事ではない。自作工具入れ用ステーとアドベンチャーキャリア接合部を、アルミのL字板で繋げるだけだ。
こいつを……
……こう
(バリとか角は後で削ります)
大きさ的に中途半端にも見えるのだけれど、このサイズであれば転んでバキバキになってもリアタイヤに巻き込むことはないはずなのだ。(重要:すべてが転倒前提なので)
サポート的にもこれだけあれば
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本取り付け
それではと、ベース&バッグを本格的に付けてみる。
「うん、いいんじゃない」
バッグは思った通り後方へと下がった。これなら太股に触る事もないだろう。
サポートがしっかりしたせいか、バッグ上部はアドベンチャーキャリアステーときっちり面一にできた。
これで見た目もスマートに。垂れ下がったサイドバッグって格好悪いものだからね。
見た目も大事です
一通り満足できたので、いつものアルミ箱も載せてみる。
実際にはこのスタイルになることが多いはずだ。
バランス悪く無し
「よしよし、悪くない悪くない」
これで荷物多めの(でも北海道程ではない)ツーリングでも万全になったはず、出掛けるのがより楽しみになった。
そして、そんなツーリングには何時出られるのだろうか。
#今年のGWに使えるといいけどねぇ……
★
■走ってみました
今年のゴールデンウイークの佐渡島ツーリングで使用。トータルで1000km程走ってきた。
詳細はツーリングレポートにて
先のとおり、見た目は悪くない(と思う)
取付時に、ロングツーリングで使っているメッシュシートカバーとちょい干渉した。
これは後でちょい考えようかなとも思っているけれど、実用上・取付自体は問題なし。
走っている最中気になることは無し。多少後ろに座っても足には全く当たらない。走行中ケースの存在を感じさせないのは良い事だと思う。
すり抜け時にも特に気は使わなかった。まぁ左側だしね。
ツーリング中には林道も少しだけ走ったけれどこれまた問題なし。ケースの内側(タイヤ側)がドロドロになるけれどこれは当然のこと。
気になったのは、サイドスタンド状態でバッグを開けるとガバっと開いてしまう事だ。
左側=傾いている側だから仕方ないのだけれど、荷物がころがり出てくるのでちょい面倒。まぁこれは両側に付けている時でも同じなのだけれど。。
#だからVMAXでは道中取り出す可能性のあるものは右側に入れるようにしていた。
容量充分。工具、パンク修理系、雨具系が全部入って問題なし。
頑張れば追加で「命の1L」(予備ガソリン)も収められそうだったけれど、そうすると今ツーリングのような「脱いだ雨具をそのまま放り込む」的な物ぐさが難しくなりそう。
やはり「濡れても構わないもののみ収納」「緊急時・雨具の出し入れ以外はロックしたまま」が一番使い勝手が良いように思う。
そういえば今回のツーリング中、ツアーシェルケースを両側に付けたセローに出会ったのだけれど、サイドバッグサポート無しだったので窮屈そう&右が跳ね上がり気味&マフラーで焦げそうだった。
やっぱりセローには左側だけにして正解だったかも。
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