■もう一度チャレンジ…というわけではありません
散々騒いだ挙句、「やっぱノーマルでええやんか!」(←何弁なんだか)という結末になったVMAXのハンドル交換(の失敗)
その後は実に快適。峠でも高速でも問題なく……で、やめとけないのが俺の悪い癖でして。
先のとおり、ポジションな不満は無い。
ノーマルハンドルを回転させたことでグリップ位置はちょい手前&ちょい下に。かつグリップ自体を5mm内側に追い込んで全体をコンパクト化。今のところこれが「俺的モアベターポジション」となっている。
それではどこを?と言うと、例のハンドガード関連なのだ。
最近見慣れてきました
☆
ハンドガード自体は機能的だし、格好も(良くなったわけではないけど)慣れたし、何より高速道路で有効な事がわかったので、当初予定だった冬季だけでなく一年を通して付けている。
だがこれ、やはり幅が広いのだ。
すり抜け時には相応に気を使う。
まぁあまりシビアに抜ける方ではないので「あ、ヤバ!」という経験は少ないのだけれど。
ガードをつけて幅が広くなるのは仕方がない。だが、グリップを内側に追い込んだのでハンドルの先端には余裕がある。これをそのままに「ハンドル幅が広い!」と憤っていてはお天道様に申し訳が立たないのではないだろうか?
…というわけで、ノーマルハンドルを加工してみることにした。
まぁ、加工と言うか、切って短くするだけなのだけれど。
☆
それではと加工用のノーマルハンドルを譲っていただく。いや、やっぱ1本しかないものは加工するのに気がひけるわけでして。
※ひーくみさんありがとー
黒いケーブル留めは裏のフックで外れます
モノが手元にきたら加工開始。
今のグリップの追い込み量は5mm、これと同じ分バーを短くしよう。
テープでマーキングしたら万力に固定、サンダーでごりごりと削る。
ちょい余裕をとってマーキング
さて、先のコンテンツのとおり、VMAXのノーマルハンドルの両端にはネジ穴が設定されている。(←ネジ穴が切られた筒が埋め込まれている)
最初は「一緒に切り飛ばすか?」と思ったのだが、考えてみると後でほじくり出すのが面倒になりそうだ。
バーの周りを切ったところで考え込む。「中に充填されているゴム(?)も固そうだし、先に引っこ抜いたほうがいいのかな?」
試行錯誤の末、以下の方法が良い事が判った。
ノーマルハンドルを切り、バーエンドのネジを取り出したい方は是非参考にしてください。(←居ません)
■バーエンドのゴムは、2~3mmのドリルで周囲に穴を開ける。穴の数は多いほど良い。
■ネジ穴にM6ボルト(できればステンのヘキサ)を入れ締め込み、テンションをかける。
■上記状態でカッター等で穴の間を切っていく。
■ゴム部がネジ切れ、ネジ穴部が取り出せる。
■その後、ハンドルバーを切断する。
こんな感じに(2mmのドリルは簡単に折れるので注意)
埋め込まれていたのはこんなもモノ
取り出したネジ穴部の長さは25mmというところだった。
バーの内側に残ったゴムのカス(?)は、細いラジオペンチでちまちまほじくり出してやる。
この後、市販のバーエンドをつけるなら綺麗に取る必要があるだろう。今回はより奥で固定するので端付近のカスはあまり気にしない。
ハンドルの端をヤスリで丸めれば加工は完了だ。
☆
次は全体に紙やすりをかける。何故って…ここまでやるなら塗装しなきゃ嘘でしょう。黒いハンドルバーが格好いいってのも前回知っちゃったわけだし(笑)
#一部VMAXオーナーの間では、塗装ではなくカーボン柄等のカッティングシートを巻くというのが流行っている。これも考えたのだけれど、今回はせっかくの機会なのできっちり塗装することに。
紙やすりでの水研ぎ(水で濡らしながら削る)の後、中性洗剤で泡だらけにして洗う。
一旦乾かした後、パーツクリーナーで再脱脂。
グリップ&スロットルの付く両脇にはマスキングテープを貼る、これが持ち手になるので脱脂後の取り扱いは非常に楽だった。
#ヘルメットとかの塗装だと、この「持つ場所」がなくて気を使うのだ。
☆
「さあ、塗るぞー」
色はもちろん黒、そしてツヤ消し。粉体塗装風に仕上がれば良いのだが。
ガレージの外にダンボールを立てかけ、しゅわしゅわと塗っていく。
そういえばこうして塗装するのってとても久しぶりな気がする。「最後にヘルメットを塗ったのって何時だったかなぁ…」
スプレーは思っている以上に飛ぶのでカバーは大きめにかけましょう
塗って乾かしてを繰り返す事数回。塗装は意外に綺麗に出来上がった。
ツヤ消し色だったせいか、それとも下地処理が良かったのか。作業した本人もびっくりする程の仕上がりだ。
完全乾燥には数日掛かるはずなのでガレージの中に吊っておく。
「梅雨真っ只中だけどきちんと乾いてくれよぉ…」
☆
数日後、完全に乾燥したことを確認して取り付け。
ちなみに塗装後の磨き等は行わない。色がツヤ消しなのもあるが、なにより既に充分に綺麗に仕上がっているからだ。(←自画自賛)
綺麗に塗れた気がします
さて、ここで考えなければならないのがハンドルグリップだ。
もちろんノーマルのままでも良いのだが、バーも塗装した事だし、ちょい雰囲気を変えてみたいところでもある。
新型VMAXのノーマルグリップは、長さ120mm、太さ30mm(実測)
実は、手元には何種類かのグリップのストックがある。先代VMAXのクラッチあれこれの際に試した奴だ。
だが、それらのグリップは長さ125mm。普通なら5mmの違いなど気にしないのだけれど、今回は既にバーを5mm追い込んでいる。いざ車体へ
セットという段になって、例の「直線部の長さが足りず…」というのはもうこりごりだ。きちんと同じ長さのリップを買ってくるとしよう。
※↑素直に「新しいのが欲しかった」と言いましょう。
新調したグリップは長さ122mm。(←をい)いや、120mmってのになかなか好みの柄(?)がなかったもので…
※画像は撮り忘れ。気になる方はコンテンツの最後をどうぞ
太さは同じ30mm、これはケースには記載されていないので店で実際に測ってもらった。時々ある太いグリップは防振には良いのだろうが操作性が今一好きではないのだ。
☆
「よっしゃぁ!やるぜぃ!」と、車体へのセットへとりかかる。
ここから先はいつもの作業、特に記すべきことはないのだけれど、あえて書くならこんな感じかな?
■左グリップへの接着剤はケチらない。接着後は24時間我慢我慢。
あと接着剤のシンナーで塗装が剥がれるけどキニシナイ。
■右グリップはスロットルへの取り付け位置に注意する。
あまり内側に付けるとワイヤー部に干渉する。
間に入るワッシャー(?)がフリーになるように。
■右スロットル内側(ハンドルとの接触部)はシリコングリスで防錆を。
■ハンドルバー全体(除く接着部)にもシリコンスプレーで防錆対処。
肝心のハンドル位置は入念に調整する。
もちろん「前と同じ」で良いのだが基準が無い。やはり跨って確認するのが一番なのだ。
上げたり下ろしたりといろいろ試す。「多分…このくらいだったよな…」
そこそこ満足したら固定。付属部品を取り付ける。
スロットルにスイッチボックス、ブレーキ&クラッチ&ミラー、そしてETC。「あ~、面倒臭ぇ~っ!」
それでも位置あわせは慎重に。このあたりの操作性は乗ったときの快適性に直結するものだから。
☆
いろいろ完了。ちょいと離れて見てみる。
「うん、格好いいんじゃない?」
良いんじゃないでしょうか
やはりハンドルバーは黒の方が締まって見える気がする。
ポジションは今までとまったく同じ…なはずが、またちょっと短くなったような気も?
実測値でいうと、左右バーエンド端間で780mm。
新型VMAXの全幅は820mmだったはずなので、左右20mmずつ短くなったことになる。まぁノーマルバーエンドの大きさとかグリップのオフセット量とかがあるので、グリップ位置が20mm内側になったというわけではないのだけれど。
※それにしても計算より短くなったのは何故なんだろ?
ちなみに全幅が780mmというわけではない。以前書いたとおりハンドガードがハンドル端から斜め前に出るので、グラブバーのカバーが曲がっている辺りが最も幅が広くなる。
この位置の幅は、実測で880mm。
ノーマルから左右へプラス30mm、すり抜けには不利だけど、これまでよりは改善されたはず…だよな?
ポジションの最終チェック、微調整は峠を実走してから行う予定。
さて、週末は何時晴れてくれるやら…
いかんいかん、ワイヤリングを忘れるところだった…
<了>
■走ってみました
…というわけで、短くしたハンドルで一通り走ってみた感想なんぞを。
まず、普通の走りはなんら問題なし。
峠快適、街乗りスムーズ、高速ばっちこ~い。
まぁこれまで乗っていたポジションとほぼ同じなので問題になるはずもないのだけれど。
一番の目的だったすり抜けに関しては、「まぁ多少気楽になったかな?」くらいの感じ。
先に書いたとおり、あまりシビアに抜けることは少ないのでこれはこれで良し。
ところで、デメリット的なものも無いわけではない。
まず、取り回しが重くなったような気がする。
ハンドル幅が狭まったので当たり前とも言えるのだけれど、ハンドルを切りながら押すような時により力が必要になったかもしれない。
だがこれも「向こう側のグリップ」が近くなった分押しやすくなった(保持しやすくなった)とも言える。
走行中の安定感(?)も若干減った…かな?
長距離巡航で、右手の上腕筋辺りにちょい疲れが溜まる気がする。但しこれは交換直前のタイヤの影響かもしれない。ナックルガードの取り付け方法(ステー)が変わったので、ハンドル全体の重量バランスも変わっているだろう。
なんのかんの言っても、ノーマルハンドルがバランスよく作られているのを実感した。
とはいえ、ブレやらハンドルの切れ込みやら的な悪影響は当然のように皆無。
先代V-Maxでよくやった「手放し運転中に片方のグリップを前へ叩いてみる」(注意危険)を試しても何の問題もなしだった。
今回の改造(というかなんと言うか…)ちょいと影響は出たものの、俺的満足度は高い。
色といいサイズといい、なんというかこう、ハンドルまわりが「しゅっとした」雰囲気になったからだ。
バイクって、座って目に入る部分が良くなると特に気持ち良いんだよね(笑)
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