■YAMAHA VMAX 1700 (VMX17) メンテナンス編

 

VMAX Tracer・ハンドガード記

VMAX TRACER
Trace ON!

 暫定版   取付完了  NEW

 

 

garage Ak!rA

 

<2015年9月> 暫定版

かねてからの検討項目です

 今VMAXに付けているアチェルビスのハンドガード、「デュアルロードハンドガード」

 当初の目的だった冬場の防風効果に加え、高速道路走行でもかなり便利(手が楽)な事がわかり通年装着となっている。
 もちろん格好も決して悪くは無いのだけれど…ねぇ?(←何を聞いているんだか)


 「他に何か面白いのないかな?同じくらい効果がある奴でさ」と探し始めたのはもうずいぶん前の話。

・オフ車用の市販ハンドガードは種類は多いけれどやっぱりちょっと安っぽい。もしくはちょいとゴツ過ぎる。
・スーパーテネレ用純正は防風効果高そうだけどちょい大きすぎるかも。
・ツーリングセロー用純正は、もしかしてテネレと同じ奴?
・MT-09のSTREET RALLY(ストリートラリー)が出た時「待ってました!」と価格調べて目の玉が飛び出て。

 そしてやっと出たんですよ、MT-09のTracer(トレーサー)が。

 ツアラーをうたうこの車両に付いた純正ハンドガード。格好は俺好み、純正の安心感もあり。
 ストリートラリーと違って量販車なのでパーツ代もさほどではないはず(と、この時は思っていた)
 「どうせ流用するならヤマハ純正パーツで」と思っていたのでまさにドンピシャリ。

 「よーし、一丁やったるかー!」と意気込んだのだけれど、まぁそう簡単にはいかないわけでして。

 いそいそと調査。

 東京モーターサイクルショウでしげしげと眺めて画像を山ほど撮ってきたのは以前blogに書いたとおり
 後に友人がTracer本体を購入したので、これ幸いと実車を弄らせてもらったりとか。

 そして、調べるほどに見えてくる様々な問題点。

 トレーサー純正ハンドガードの車体への取り付け箇所は、バーエンド部とミラーステー基部とブレーキ・クラッチリザーブタンク下。(…のはず)
 バーエンド部はなんとか小細工できるとしても、それ以外はまったくアテにできない。(配置が違いすぎる)
 そして転んだ時にブレーキ・クラッチに影響が出るような取り付けにはしたくない。
※この点、アチェルビスのハンドガードはバーエンド1点留めでお手軽。 

 形状的にはかなり大きめ。
 カバー部はさほどでもないのだけれど、ベースになる部分が結構な大きさになる。
 純正品ならではの頑丈さ・安全マージンのせいもあるのだろうけれど、アチェでも感じたハンドルの張り出し(幅)は更に大きくなりそうですり抜けへの影響がちょい心配。

 そしてそもそも、左右レバーへの影響が未知数。
 操作時に引っかかったりするようでは意味が無いわけだから。

 うむむと考えること数ヶ月(←長いよ)

 まぁ考えていてもラチがあかない。とりあえずパーツを買って現物合わせしてみよう。

 パーツ購入・到着。

 とはいえさすがに一式全部購入ではない。サイズあわせが目的なので片側のみ。
 それもベースバーと付属品 の一部のみだ。


外したアチェルビスとの比較

<余談>
…とかさっくりと書いているのだけれど、新型車のパーツなので発売当初は品切れ状態が多くて入手が難しかった。
 でもまぁ、ヤマハはWEBから部品・在庫検索ができるので比較的楽ではあるのだけれどね。


 MT-09トレーサー用ハンドガードは、大きく3つのパーツに分かれている。
 ベースバーレバーカバーアッパーカバー(←全て俺の仮称)

 パーツ多い=高額になるはずなのだけれど、これはカラー展開時の共通化を考えての事なのだろう。
#加えて転倒・修理時の事も考えられているのかも。

 そして、どれどれとベースバーを適当なネジで仮止めしてみて驚いた。
 一番心配していたレバーとの関係がばっちりだったからだ。

 綺麗にレバーを避け、位置関係も良好。うん、これなら本気で取り掛かっても大丈夫そうだな。

 同時に「使わない・使えないパーツ」もなんとなく判った。その分は自作・流用するとしよう。

 残りのパーツの発注も完了。さて、無事装着できるや否や。

<おことわり>
 言うまでもなく、以下は全て「ハンドル加工済み、レバー位置その他諸々変更済みのうちのVMAX」への適用例です。
 純正ママのVMAXにも同様につくかどうかはわかりません。というか多分この方法だと付かないでしょう…

 純正パーツ到着。粛々と(?)作業を開始する。


アッパーカバー、レバーカバー、ベースバー(全て左側用)

 まずは肝心のバーエンド部。
 付けたり外したり切ったり張ったり。いろいろ試行錯誤を重ねたのだけれど、結果的にはこんな感じになった。

・ハンドガードの純正バーエンドは省略。内側に付くカラーのみ使用。

・VMAX純正と異なりオープンエンドのうちのハンドル。ハンドル内部に仕込む固定部は市販のバーエンドの部品を流用する。
 ボルトはアチェ同様のM8サイズ。安定感を考えてできるだけ内側で固定できるよう加工(延長)する。


加工した固定部分


位置関係はばっちり

 ベースバー先端部の固定方法はいろいろ方法を考えているのだけれど、実はこれに使おうと思っていたパーツが未だ届いていなかったり。

#あ~失敗した。「発送までは2,3日!」ってことで注文したのだけれど、輸送期間がこんなにかかるとは思わなかった。ま、中国からってのを見逃していた俺が悪いんだけどさ…

 だが、バーエンド部が思いのほかきちんと固定できていたので、位置決めと完成イメージのチェックには問題なさそう。

 先のカバー類も取り付けて、「どれどれ…」



洒落とはいえ「トレーサー」を名乗るので、スクリーンは冬用のロングに交換


よしよし

 「うん、いいんじゃないでしょうか」

 見た目各パーツがゴツくて心配したのだけれど、付けたらさほどでもなく一安心。
 デザインはほぼ予想通りでスクリーンとの相性も○
 レバーとの干渉なし、操作性への影響なし。

 全体的にもう少し内側へ追い込んでもいいかも?とも思うのだけれど、スタンダードではこれが限界。
 「だけど"切れる"部分が無いわけでもないんだよな…」(考慮中)

 更なる加工をするかどうかは、先端用パーツが届いてからあらためて検討するとしよう。


<2015年9月> 取付完了

やっぱ詰めましょう

 やっとのことで部品が届いて作業再開となる。

 そしてバーエンド部の見直し。
 いろいろ考えたのだけれど、やはりハンドルの張り出しが大きいので内側へ追い込むことにする。

<余談>
 アチェルビスのガードで幅が一番広かったのはガードが湾曲している辺り(ハンドルより前)。これに対しトレーサー用は、ほぼバーエンドの部分。
 これはベースバーの形状がハンドルの絞り分を考慮して鋭角になっている為と思われる。この辺りはさすが純正品。

 追い込むための方法はもちろん……切る!
 ベースバーは比較的安価なので心が痛まずに済む。(心じゃなく財布かも)

 樹脂のベースバーを金ノコでごりごりと切る。内側に入るスペーサー(鉄)も同サイズにサンダーで。
 もちろんあらかじめ、「切ってもレバー操作に影響は無し。冬用スクリーンにも接触なし」は確認済みだ。


こいつを…


こんな感じに。これで片側20mm短縮

 ちなみに短くなったことで、先の「ハンドル内部に仕込む固定部」へのカカりが小さくなってしまった。
 なのでここを再度改造、取り付けボルトも短縮化する。


装着画像。見難いですがレバーとのクリアランスも問題なし


 ベースバーの配置が決まったところで先端部の固定
 先のとおり、純正ステーは全て使えないので流用・自作となる。

 まず、市販のハンドルマウント部品をハンドルに固定する。今回はGO-PRO(カメラ)用を使用。
 なぜかと言うと「安かったから!」 (ハンドル周りは自転車部品から探すと安価なものが見つかるんだよな…

 但しマウント径がきっちりではないので、ハンドルにはゴム板等を巻く必要あり。


こういう奴です

 ベースバー先端と上記部品との連結ステーはアルミ板で自作する。
 2mm厚のアルミ板は自作スクリーンステーと同様だけれど、今回はブロンズ色を使用。
※お気づきの方もいらっしゃるでしょうが、これ、アルミサッシ用ですな。


例によって現物あわせで切った貼ったを

 ベースバー先端部の穴は外径8mm、ここに内径5mmのスリーブ(←これは純正パーツ)を入れてM5ボルトで固定した。
 GO-PROマウント側はネジ取付け部が特殊な形状なので多少の小細工が必要。

 この自作ステー、強度的にはいまひとつなのだけれど、バーエンドが思いのほかきちんと固定できていたので、先端部はブレ防止(あるいは空気抵抗による変形防止)程度の意味があればよしと判断した。
#今後の高速テストの結果によっては再考。

…というわけで、これにて取付は終了っと。

 確認は日を改めて屋外で。


よしよし


操作性問題なし


外観OK

 ハンドル幅は実測で820mmというあたり。
 すり抜けへの影響はあるけれど、画像のようにサイドバッグを付けた時にはかえって安全になるのかも。(ポジティブシンキング)

 さて、んじゃ外観はOKとして、本格的に実走テストに入りますかね。

 まずは一般道ペース。

 取り付けは問題なさそう。走っていて不安に感じるような部分はない。
 あえて荒れた路面を走ってみたりもしたのだけれど、多少のフレはあるものの充分に許容範囲だった。

 で、気になったのは本来の目的である「風をガードする」な部分。
 なんとなくだが、アチェより弱い気がしたのだ。

 極低速域はともかく、実用域(1.0~1.5IS:IppanSeigen:意訳)でのガードが弱い気がする。
 判り易いようにメッシュグローブを使ったのだけれど、結構風が当たるのだ。
 これはガードの形状というより、グリップ(手)との距離が影響しているのかもしれない。

 次に高速ペース。

 こちらはアチェ同様に効いた。もしくはそれ以上かも?

 一番使う1.5~2.0KS(:KousokuSeigen:意訳)で手が非常に楽
 それなりに風は当たるのだけれど、「風圧に耐える!」と意気込む必要は皆無。握力を使わずに巡航できるのでとてもリラックスできたのだ。

 それ以上の領域は未知数ではあるのだけれど、瞬間なら2.5KSくらいまでは問題ないような気がしないでもないような気がしないでもないような…(フェードアウト)

 もう一つ書くとすれば、なんというか「空力的に有効」な気がしたこと。

 適当に取り付けた(をい)わりに、アチェルビスより安定しているように思える。
 上から見た場合、車体進行方向に対して90度に取り付けられたアチェと比べ、トレーサー純正は角度が付いている。これが高速域で結構効いているように思えたのだ。

 ともあれ、2.0KS辺りで巡航していてヘルメットの中でニヤついてしまった事を記載しておく。

 運転している側視点での、「手が守られている」イメージはこれまで同様。
 すり抜けが遠慮がちになる点も同じだけれど、これは慣れ(もしくはあきらめ)の問題かもしれない。


…というわけで、「よし!しばらくはこれでいきましょ!」となった。

 「純正品だし安く上がるかな?」と思っていたのだけれど、トータル費用ではアチェの新品と同じくらいの金額に。
 でもこの仕様なら今後トレーサー用の市販品が出たら流用できるはずなので、それも楽しみにしておこう。

 突貫で(?)作業したベースバー先端の固定方法は、より良い部品が見つかったら再考(主として見た目的に)を予定。

 先のとおり、現状ではほぼ満足。
 前を走っている人からすると、バックミラーに写った時「何が来たんだ!」的なサプライズもあるそうなので俺的には○だったりする。(笑)

vmax1700 tracer
そうか、こうしてみると確かに「ツアラー」かもなぁ…




 

 

 

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