■YAMAHA VMAX 1700 (VMX17) メンテナンス編

 

ホイールベアリング交換記・前輪編

ホイールベアリング交換記・前輪編
問題が出る前にね

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garage Ak!rA

 

<2020年1月> 交換

そろそろやっつけますか

 VMAX1700のホイールベアリングを交換してやることにする。

 現在の総走行距離は7万3千キロちょい。
 中古で購入したV-Max1200やセローはもちろん、新車購入だったGSX1300R隼でもベアリングを交換した時期を大幅に超えているのだ。
※隼は4万キロで交換

 うちのVMAXは、ガレージ保管のおかげもあってかベアリングに異常を感じる事は今のところ無い。

 でもまぁ雨の中もがんがん走ってるし、ベアリングは逝く時は一気に逝くと聞くものだ。
 VMAXにはまだまだ乗るし、今交換しておけば今後安心できることは間違いないだろう。
※そう、あと7万km触らなくて良いとなるのならね。

 ところで今更ではあるのだけれど、ホイールベアリングの寿命というのはいったいどのくらいなのだろう?

 「車種によって違う」「使用状況によって違う」のは当然としても、工業製品である以上なんらかの基準があると思うのだけれど。
※過重*回転数とかかなぁ?(計算面倒そうだな……)

 ベアリングの交換は、もちろん前後輪共に行う。

 今回、使用するパーツは純正品を購入した。
 調べればNTN辺りの一般品(もしくは更に上級品)が安く手に入るのだろうけれど、例によって「無難」を優先しての選択だ。

 VMAX1700のベアリングは、フロントホイールに2個、リアに3個

 これにシール類を加えてトータル1万円ちょい。
 高価にも思えるけれどVMAXのグレードを考えると十分に納得できる。そして先のとおり長く使うものなのだから。

 注文したパーツが無事届いたら、まずは前輪から作業開始だ。

VMAX1700ベアリング
前輪用ベアリング2個、左右ダスト・オイルシール
93306-00420 ベアリング
93106-28043 オイルシール
93106-40027 オイルシール 

前ホイール

 リアスタンド、そしてフロントスタンドをかけ、ブレーキキャリパー、ABSセンサーを外し、ホイールを外す。
 手順的にはいろいろあるのだけれど、これは過去コンテンツ↓参照ということで。

フロントフォーク脱着記(脱)

VMAXスタンドアップ
スタンドアップは久しぶりかも

VMAX1700ホイール
外れました

 ホイールを作業台へ運んで、さて、どれどれと……

ベアリング抜き・外し

 まずはダストシールを外す。
 がっちりハマっているので外すというよりは、壊しながらはがす感じになる。

 ベアリングの外しはVMAX1700では初めての作業。なのでマニュアルを参照しながら行おう。

マニュアル
間違いのないようにね

 そのマニュアルによれば「ベアリングは市販のベアリングプーラーで引き抜く」
 うーん、でも内側にカラーが入ってるから引っかかる場所がないんだけどなぁ?

ベアリングプーラー
この画像は見る人が見るとアレなんですがそこはどうかご勘弁を

 うんうん考えていろいろ試しはしたのだけれど、結局はいつもどおりの叩き出しとなった。

 「カランッ!」と音を立ててベアリングとカラーが外れてほっと一息。

 残った反対側のベアリングも叩き出せば簡単なのだけれど、せっかく棚からベアリングプーラーを引っ張り出したのでそれを使って外すとしよう。(貧乏性)

ベアリングとカラー
外れました

プーラーを使って
こちら側はプーラーを使ってシールと一緒に

 ホイールの内側はCRC-556を使って中を清掃する……ほどには汚れておらず。
 というかとても綺麗でこれまた一安心。

ベアリング打ち込み・挿入

 さて、んじゃま新しい奴を入れますか。

 新しいベアリングを箱から出し、グリスを塗る。
 まあ両面シールなので「塗る」といっても形式的なもの(?)なのだけれど。

新ベアリング
そして「今後同等の市販品を探す時の参考になるかな?」とラベルを撮っておいたりとか

 さて、夏なら新しいベアリングを(挿入しやすくするために)冷蔵庫で冷やしておくところだけれど今は真冬。
 なのでベアリングは冷やさず、代わりにホイール側を温める。

 「じゃーん、ヒートガ~ン!」

ヒートガン
カタカナ表記カッコイイ(そうか?)

 温風を出して対象物を温めるヒートガン。実はずっと欲しかったんだよね。
※ドライヤーとは温度が違うのだよ温度が!

 ゴーっとヒートガンで温めたホイール穴。
 そこに新しいベアリングをセットして、上に古いベアリングを乗せて、上からハンマーでコンコンと入れていく。

 コンコンがキンキンに変わったら打ち込み終了。ダストシールをセットして、片側はこれでOKっと。

ベアリング打ち込み完了
各所グリスを忘れなく

 ホイールを反対にして、ゴーっと温めて、忘れずカラーを入れて、新しいベアリング(略)上に古いベアリング(略)コン(略)キン(略)
 「よーし、これで終了!」……のはずだったんだけどねぇ……

……どうにも気に入らない。なぜならハメたベアリングが軽くスムーズに回らないから。

 ベアリングの内側はするする回ってナンボのはず。なのに固い。どうも中に入れたカラーが引っかかって抵抗になっているようなのだ。
 もしかするとベアリングを打ち込みすぎてしまったのかも?

 サービスマニュアルによれば「ベアリングはカラーに触れるまで打ち込む」
 うーむ、微妙というか適当というか、この辺りがコツなんだろうな……

※というか、音がキンキンになるまで打ち込んでしまうと打ち込みすぎなんだろうか?

ベアリングテスト
こうやってスルっと回らないと嫌じゃないですか

 多分、実際に車体にセットすれば回るだろうし、その後馴染みも出るから問題ないはず。
……とは思うものの、どうにも気に入らない(再)

 なのでいろいろ調整してみる。そう、この辺りを自分で満足するまで試行錯誤できるのがサンデーメカニックの強みなのだから。

 最終的には、あちこち叩いたりずらしたりでインナーベアリングがするする動くようになった。
 よーし、これくらいまでになれば許してやるぞ!(傲慢)

 後はホイールを取り付けていろいろ戻して。
※ブレーキキャリパーとかABSセンサーとかね。

 改めて、ホイールが軽く回るのを確認したら、これで本当に全部OKっと。

ホイールチェック
くるくる確認!

 ここまで、作業時間は2時間半というところ。
 まぁうち半分は、掃除したりグリスアップしたり、余計な作業の時間なのだけれどね。
※でもこれができるのがサンデーメカ(略)

 さて、んじゃ次は後輪に取り掛かるかあ!なのだけれど……マニュアル見るとなんか面倒くさそうなんだよねぇ(そうそう)



<2020年2月> テスト

大丈夫そうです

 某日、タイヤ交換にショップまで往復。

 行き帰りと気にしながら走ったのだけれど特に問題なし。
 ショップの方にも見てもらったが「異常なし」との事だった。

 どうやら無事交換できていたようで何より。



 

 

 

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