■バイク用品・関連品レポート、インプレッション

 

オーバーグローブ試用記

KOMINE ウォームオーバーグローブ
KOMINE ウォームオーバーグローブ 3-1-1
GK-210

 

 

garage Ak!rA

 

<2012年12月>

衝動買いしてしまいました

 とあるマスツーリングの帰り道、何気に寄ったパーツショップでこのオーバーグローブを買ってしまう。
 ちなみに、ツーリング中のダベりんぐタイムに「冬はハンドカバーが最高だけどねぇ」とか話していたのが影響していたかどうかは定かではない。

 冬のツーリング(もちろん街乗りも含めて)の防寒で一番重要なのは手、グローブだと思う。

 上半身下半身は着込め・履きこめばいいし、多少着膨れしたところでライディングへの影響は少ないもの、ところが手はそうはいかない。
 重ね着(?)しにくいのは無論として、暖かいグローブはぶ厚いのが定番。イコール操作性が極端に落ちる

 操作性というのは安全というより「意気込み」への影響が大きい。
 ぶ厚いグローブを着けるとキビキビ走ろうという気が失せてしまう。それが嫌で無理を承知でついつい3シーズングローブを使ってしまう(もしくは使おうとあがく)のだ。
 もしかすると超高級なウインターグローブなら暖かくて操作性は抜群!なのかもしれないけれど、買えない物と比較しても仕方がない。あ、もちろんだれかプレゼントしてくれてもいいんだよっ!(はぁと)

 実は、操作性と暖かさ、双方を満たす方法がある。それはハンドカバーだ。

 ハンカバは暖かい。それはもう暖かい。風は入ってこないし、雨でもOK。
 中に使うのは薄いグローブでいいからが操作性も悪くない、とほぼ万全ではあるのだが…
 「俺はまだそこまで思い切れないんだよぅ…」

 通勤・通学とかの実用に使うなら、あるいはスクーターとかにならハンカバを使うのに躊躇はない。
 だが、遊びオンリーに使うVMAX。多少はその、ポリシーというか格好というかスタイルというか…

#とか言いつつ、来シーズンあたり「やっぱハンカバ最高!」」とか言っているかもしれないので油断はできません。【油断?】


閑話休題

 で、購入したオーバーグローブ。特徴は手のひら側が丸々開いていること。
 この為、グリップを太く感じることがない。結果、操作性も変わらないはずなのだ。

 指は、親指、人差し指、残り3本はまとめ、の3分割方式。(なので商品に3-1-1と記載されている)
 オーバーレイングローブとかに多いタイプだ。
※レバー2本掛けの人向けには2-2-1システムのGK-211ってのもあるみたいです。


親指と人差し指のみ独立で


裏はこのとおり(中に3シーズングローブを装着)

 定価は1.7k円、手軽に買える価格なのも衝動買いには大切なポイントだ。
 さてこのグローブ、使えるや否や。

 某日、テスト走行に出る。
 気温は5度前後というあたり、12月下旬の北関東の日中としてはごく普通の気温だ。
#さすがにこの時期の夜のテストは勘弁してください。

 まずは3シーズングローブを装着。比較の為に左手にのみオーバーグローブをつけてみる。

 走り出してすぐ違いが判る。指先をスースーと風が抜けていく右手に比べ、左の指先は実に平穏。
 風の当たりが少ないと冷えが違うのはハンドガードをつけた時と同様だが、それが更に顕著になった感じだ。

 オートバイでの風といえば速度のこと。つまりそれなりの速度で走らなければ本当のテストにはならない。
 それではと高速道路に…は上がらず新4号国道を走る。何しろ空いている時の新4号は正直東北道よりペースがゲフンゲフン。

 ゲフンゲフンと30kmほど走ったところで右手が限界になる。左手はまだ大丈夫そう、なので右のみウインターグローブに変えてみる。

 走行再開。ペース継続。
 暖かさはさすがにウインターグローブの方が上…かな?尤もこれは内装の違いによる肌触りのせいかもしれないのだけれど。

 50kmちょい走ったところで喫茶店へIN、ふ~やれやれとグローブを脱ぐ。

 ここまでの感想としては「悪くない」だろう。イメージ的には暖かいではなく「冷たくない」

 冬に走る人ならわかると思うのだけれど、しっかり握っていたグリップをふと緩めた時、あるいは疲れた左手をグリップから放して膝の上に置いた時、指の間を冷風が抜けて行き「冷たっ!」となることがあると思う。
 このオーバーグローブだとそれが少ない(無いわけではない)
 だから、冷えるのを嫌って指先をできるだけ動かさない、とかの気を使わなくて済むので気楽だったのだ。

 帰り道は両手とも3シーズン+オーバーグローブ。ペースを落としての街中走行となる。

 街中だとスロットルワーク、ブレーキ・クラッチワーク全てに忙しくなるのだが、いつもと同じ感じで走ることができた。
 「オーバーグローブを意識することなく走れた」というのは、厚いウインターグローブと比較して考えると結構凄いことだと思う。

 で、120kmほど走ったまとめなのだけれど。

 「値段の割に使えるな」というのがトータルでの感想。
 もちろんこれだけで真冬を乗り越える気はないのだけれど、装備としての幅が広がった気がする。

 高速での防風目的で買ったのだけれど、意外に街中でも有効なことがわかったり。

 正直「単なる防風だけならもしかするとホームセンターで500円くらいで売られているゴム手袋でも似たような効果があるんじゃ?」と思ったのだけ れど、例えば5本指にするとそれだけで操作性が落ちる(指間が広がるので)だろうし、ライディンググローブにぴったり合うサイズを見つけるの が大変だったりするだろう。

 もちろんデメリットもある。

・操作性は良好なのだけれど、オーバーグローブである以上、指先が少しだけレバーに引っかかる。
・装着が面倒臭い。片側を着ける時は良いのだけれどもう片方を着けるのが大変。3本指で細かい仕事はできないのだ。
・透湿性は無い。万が一汗をかいたら以後は冷たいままになりそう。

 あとは、既にハンドガードを装着している車両だ、を考慮する必要があるだろう。むき出しのネイキッドで同じ効果があるかは不明だ。

 ともあれ、悪い商品ではない。
 今回は3シーズングローブの上からだったが、ウインターグローブの上からも装着可能なのは確認してある。操作性云々すら無視してひたすら「指先が冷たくならない」が重要となる厳冬期にはこれを試してみても良さそうだ。

 そして、なら多少暖かさを犠牲にしても操作性重視のウインターグローブがあればより活躍するだろうな…とか考えてしまうのが怖いところ。
 おお、これぞまさしく装備のデススパイラル(笑)

#そういえばラフアンドロードに着け心地のいいウインターグローブがあるんだよなぁ…




 

 

 

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