■転ばぬ先の。
キャブレターのパーツを交換する。
うちの225セロー(4JG6)の純正キャブレターには、右側に黒いプラスチックのパーツが付いている。
※何時からの仕様についているのかは不明
通称「キャブの横の黒いプラスチックパーツ」 (をい)
いや、でもホント225セロー乗りにはこれだけで通じるんだってば!
ここですね
★
さてこのパーツ、プラ部品なので経年劣化でヒビが入ることが多い。
もしくはキャブをOHする際、無理に外そうとして割ってしまったりとか。
なので俺はこれまでできるだけ触らないようにしていた。
ヒビだけでも空気が入り込む。結果、セッティングがズレたり、負圧が逃げてメインのダイアフラムが全開にならなくなってしまうのだ。
#この辺りがワイヤーで開閉する強制キャブに比べ負圧キャブの弱いところだよな。
うちのセローは、見た目はまだまだ大丈夫。
アイドリング中、周囲にスプレーを吹いても回転が変わらないから二次エアを吸っている風もない。
だが何しろ1999年製、いつどうなっても不思議ではないので、今のうちに交換しておくとしよう。
<余談>
……と強がってはみた(?)けれど、以前書いたとおり、うちのセローは世間一般でのお勧めセッティングにするとガスを薄く感じて仕方ない。
実は全開時だけでもどこかから吸ってるんじゃ?な思いもあったりはするのだ。
このパーツ、何故かヤマハのオンラインパーツリストには載っていないのだけれど個別発注が可能。
パーツNOは、「2LN-14958-10」だ。
※あ、ってことは適用は2LNからなのかな。
★
9月。北海道ツーリングから帰ってきて一息ついた頃、作業開始。
パーツはかなり前に購入済みだったのだけれど、現在のセローの調子は決して悪くない。
だから、すぐやらなくても大丈夫だし、また弄り壊す可能性のある(をい)この手の作業は、北海道ツーリングのような大きなイベント前には行わないようにしているのだ。
※かといってうかうかしてると寒くなって、ゴムやプラスチックが硬くなって作業しにくくなるんだよね。
キャブの取り外しはいつものとおり。
ツーリングの後洗車してあったのだけれど、キャブ周りには土汚れ多数。
キャブ周りはあまり水を掛けないようにしているのでまぁ仕方なし。
外れたら汚れをざっと落として作業台へ。
件のパーツは3つのプラスネジで本体に留められている。
製造後18年で(多分)初めて外すので、まずはたっぷりとラスペネを。
5分待ってからドライバーで慎重に。よし、緩みました。
中にはスプリングが入っているのでネジを緩めるとパーツが浮いてくる。
外す際には飛び散らないように要注意。
結構強いスプリングです
プラパーツと共に交換する2つのOリングの位置を確認。
1つは上の画像のスプリングの上に見える小さなOリング。
もう1つは外れたパーツ側の溝の中。
「ああ、こっちは見た目入ってるようには見えないな、パーツリスト確認しといてよかったわ」
スプリングの下にセットされた小さなダイヤフラム。これも取れるはずなのだけど引っ掛かりが。
金属部をラジオペンチで掴んで慎重に引っ張って……よし取れました。
どうやら差し込まれている部分が固着しかかっていた様子。ここも綺麗にしなければ。
左側に見える金属部が汚れてました
目的パーツが一通り外せて安心したところで、こちらはいつものパーツ類を外していく。
トップカバー外してメインのダイアフラムとニードルを抜いて。
ボトムケース(?)外してフロート……は油面がズレると面倒なので今日はそのままで。
ジェット・ニードル類を全外し。
あとはパーツクリーナーできれいさっぱりに。
ジェット系はドブ漬けに
穴系を綺麗にしておかないと
満足したら組みなおす。
新しいパーツを含め、基本ボルト・ネジで止めるだけだけど、唯一の設定、PSはいつもどおり2回転戻しで。
「よーし、できたできた」
★
キャブを車体に取り付けて、タンク諸々も取り付けて。
指差し確認してガソリンコックオン。
30秒待ってチョーク引いてエンジンスタート。問題なく一発始動っと。
テストにちょいと走り出す。
低速域問題なし。
中速域での加速が良く感じるのは、多分荷物満載だった北海道ツーリングの感覚が残っているからだろう。
その証拠に最高速は115km/hとこれまで同様。
(煩いけど)異音なし、(揺れるけど)異振動なし、始動は先の通り一発で。
「よしOK。やっぱり元パーツにも異常はなかったのかな。でもまぁ、これも安全料ということで」
★
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